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国試頻出!抗不整脈薬の分類まとめ|Vaughan Williams分類をわかりやすく解説

📅 2026年5月14日🔄 更新: 2026年5月15日
📖 この記事でわかること
  • Vaughan Williams分類(Ⅰ〜Ⅳ群)がわかる
  • Ia・Ib・Ic群の活動電位持続時間への影響の違いが覚えられる
  • 徐脈性不整脈の急性期治療薬(アトロピン・イソプレナリン)がわかる
  • 第107・111回国試の過去問で実戦練習できる
目次
  1. 1.Vaughan Williams分類
  2. 2.Ⅰ群の細分類(Ia・Ib・Ic)
  3. Ia群(活動電位持続時間を延長)
  4. Ib群(活動電位持続時間を短縮)
  5. Ic群(活動電位持続時間に影響しない)
  6. 3.Ⅲ群(K⁺チャネル遮断)
  7. 4.徐脈性不整脈の治療
  8. 5.国試頻出まとめ
  9. 6.国試過去問チェック

Vaughan Williams分類

主な作用 代表薬
Ⅰ群(Na⁺チャネル遮断) 活動電位の立ち上がり速度↓ キニジン・リドカイン・フレカイニドなど
Ⅱ群(β遮断薬) 交感神経抑制・心拍数↓ プロプラノロール・アテノロール
Ⅲ群(K⁺チャネル遮断) 活動電位持続時間延長 アミオダロン・ソタロール
Ⅳ群(Ca²⁺チャネル遮断) 洞結節・房室結節の抑制 ベラパミル・ジルチアゼム

Ⅰ群の細分類(Ia・Ib・Ic)

Ⅰ群はすべて Na⁺チャネル遮断 → 活動電位の立ち上がり速度↓

【Ia群】Na⁺チャネル遮断 + K⁺チャネル遮断
  ↓
活動電位持続時間を【延長】
(キニジン・ジソピラミド・シベンゾリン)

【Ib群】Na⁺チャネル遮断のみ(弱め)
  ↓
活動電位持続時間を【短縮】← 「Ib(いいば)は短い」
(リドカイン・メキシレチン)

【Ic群】Na⁺チャネル遮断(強め)
  ↓
活動電位持続時間に【影響しない】
(フレカイニド・ピルシカイニド)
Na⁺チャネル遮断 K⁺チャネル遮断 活動電位持続時間 代表薬
Ia ++ あり 延長 キニジン・ジソピラミド・シベンゾリン
Ib + なし 短縮 リドカイン・メキシレチン
Ic +++ なし 変化なし フレカイニド・ピルシカイニド

覚え方:「Ib(いいば)は短い」 → 活動電位持続時間を短縮

Ia群(活動電位持続時間を**延長**)

薬物 特徴
キニジン 最古の抗不整脈薬
ジソピラミド 抗コリン作用が強い(口渇・尿閉)
シベンゾリン 低血糖の副作用に注意
プロカインアミド SLE様症状の副作用

Ib群(活動電位持続時間を**短縮**)

薬物 特徴
リドカイン 局所麻酔薬でもある。心室性不整脈に注射で使用
メキシレチン 経口投与可能なリドカイン類似薬

Ic群(活動電位持続時間に**影響しない**)

薬物 特徴
フレカイニド 上室性頻拍・心房細動。器質的心疾患に禁忌
ピルシカイニド 心房細動・上室性頻拍
プロパフェノン β遮断作用も持つ

Ⅲ群(K⁺チャネル遮断)

K⁺チャネルを遮断
  ↓
K⁺流出↓ → 再分極が遅くなる
  ↓
活動電位持続時間を延長
  ↓
有効不応期が延びる → 頻脈性不整脈を抑制

【アミオダロンの特徴】
Ⅰ群(Na⁺チャネル遮断)
Ⅱ群(β遮断)
Ⅲ群(K⁺チャネル遮断)← メイン
Ⅳ群(Ca²⁺チャネル遮断)
→ 多くのチャネルを同時に遮断する多機能薬
薬物 特徴
アミオダロン 多くのチャネルを遮断する多機能薬。肺毒性・甲状腺障害に注意
ソタロール K⁺チャネル遮断+β遮断作用
ニフェカラント 純粋なK⁺チャネル遮断薬。心室性不整脈に注射

🐢 徐脈性不整脈の治療

完全房室ブロック(Ⅲ度房室ブロック)など高度徐脈
  ↓
【急性期治療薬】

① アトロピン
  M(ムスカリン)受容体を遮断
  ↓
  副交感神経(迷走神経)の抑制を解除
  ↓
  房室伝導↑ → 心拍数↑

② イソプレナリン
  β₁/β₂受容体を刺激
  ↓
  洞房結節の自動能↑ → 心拍数↑
  房室伝導速度↑

【恒久的治療】
ペースメーカー植込み(薬物治療は一時的)
薬物 機序 使用理由
アトロピン M受容体遮断 → 房室伝導↑ 迷走神経抑制で心拍数を上げる
イソプレナリン β₁/β₂刺激 → 心拍数↑・伝導↑ カテコールアミン系で心拍を補う

国試頻出まとめ

# ポイント
1 Ⅰ群:Na⁺チャネル遮断→活動電位の立ち上がり↓。Ia・Ib・Icで持続時間への影響が異なる
2 Ia群(キニジン・ジソピラミド・シベンゾリン):Na⁺+K⁺遮断→活動電位持続時間延長
3 Ib群(リドカイン・メキシレチン):活動電位持続時間短縮。「Ib(いいば)は短い」
4 Ic群(フレカイニド・ピルシカイニド):活動電位持続時間に影響なし。器質的心疾患禁忌
5 Ⅱ群:β遮断薬(プロプラノロール等)→交感神経抑制・心拍数↓
6 Ⅲ群:K⁺チャネル遮断→活動電位持続時間延長・有効不応期延長
7 アミオダロン:Ⅰ〜Ⅳ群全ての作用を持つ多機能薬。肺毒性・甲状腺障害に注意
8 Ⅳ群:Ca²⁺チャネル遮断(ベラパミル・ジルチアゼム)→洞房・房室結節抑制
9 シベンゾリン(Ia群)低血糖の副作用。ジソピラミドは抗コリン作用(口渇・尿閉)
10 徐脈(完全房室ブロック)急性期:アトロピン(M遮断)+イソプレナリン(β刺激)→恒久治療はペースメーカー

📝 国試過去問チェック

第111回 問32(必須問題)

電位依存性Na⁺チャネルを遮断する抗不整脈薬のうち、心筋の活動電位持続時間に影響を及ぼさないのはどれか。1つ選べ。

1. シベンゾリン
2. ジソピラミド
3. キニジン
4. ピルシカイニド
5. メキシレチン

解答と解説を見る

正解:4

4○ ピルシカイニド → Ic群:活動電位持続時間に影響しない
1✗ シベンゾリン → Ia群:活動電位持続時間を延長
2✗ ジソピラミド → Ia群延長
3✗ キニジン → Ia群延長
5✗ メキシレチン → Ib群短縮


第107回 問159(一般問題)

完全房室ブロック患者(脈拍32回/分)の初期治療に適切な薬物はどれか。2つ選べ。

1. アミオダロン
2. ニトログリセリン
3. ランジオロール
4. アトロピン
5. イソプレナリン

解答と解説を見る

正解:4・5

4○ アトロピン(M受容体遮断→迷走神経抑制→心拍数↑)。
5○ イソプレナリン(β₁刺激→心拍数↑)。
1✗ アミオダロンは頻脈性不整脈に使用(徐脈を悪化させる)。
2✗ ニトログリセリンは狭心症治療薬(血管拡張)。
3✗ ランジオロールはβ遮断薬(頻脈性不整脈に使用→徐脈を悪化させる)。


第107回 問160(一般問題)

抗不整脈薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1. ニフェカラントは、K⁺チャネルを遮断して活動電位持続時間を延長する
2. ピルシカイニドは、β₁遮断して不応期を延長する
3. ベラパミルは、Ca²⁺チャネルを遮断して房室伝導速度を低下させる
4. プロカインアミドは、Na⁺・K⁺チャネル遮断でQT間隔を短縮する
5. ジルチアゼムは、Na⁺チャネルを遮断して活動電位の立ち上がりを抑制する

解答と解説を見る

正解:1・3

1○ ニフェカラントはⅢ群(K⁺チャネル遮断→活動電位持続時間延長)。
3○ ベラパミルはⅣ群(Ca²⁺チャネル遮断→洞房・房室結節に作用→房室伝導速度↓)。
2✗ ピルシカイニドはⅠc群(Na⁺チャネル遮断)、β₁遮断ではない。
4✗ プロカインアミドはIa群(Na⁺・K⁺遮断)でQT間隔延長(短縮ではない)。
5✗ ジルチアゼムはⅣ群(Ca²⁺チャネル遮断)、Na⁺チャネルではない。

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