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💉 薬理

国試頻出!抗悪性腫瘍薬まとめ|分類・作用機序・副作用を完全整理

📅 2026年5月14日🔄 更新: 2026年5月15日
📖 この記事でわかること
  • 抗悪性腫瘍薬の6大分類と各薬の作用標的が整理できる
  • 細胞周期特異性(S期・M期・非特異的)が理解できる
  • アルキル化薬・代謝拮抗薬・微小管阻害薬の違いがわかる
  • 分子標的薬をターゲット分子別に整理できる
  • 主な副作用と対策が覚えられる
目次
  1. 1.抗悪性腫瘍薬の全体分類
  2. 2.⏱️ 細胞周期と薬の作用タイミング
  3. 3.① アルキル化薬
  4. 4.② 代謝拮抗薬(S期特異的)
  5. 葉酸代謝拮抗薬
  6. ピリミジン代謝拮抗薬
  7. プリン代謝拮抗薬
  8. 5.③ 微小管阻害薬(M期特異的)
  9. 6.④ トポイソメラーゼ阻害薬・抗腫瘍抗生物質
  10. 7.⑤ 分子標的薬
  11. チロシンキナーゼ阻害薬(TKI:経口小分子)
  12. HER2標的薬・モノクローナル抗体
  13. 免疫チェックポイント阻害薬
  14. コンパニオン診断と分子標的薬
  15. 8.⑥ ホルモン療法
  16. 前立腺がん
  17. 乳がん(ホルモン受容体陽性)
  18. 9.主な副作用と対策まとめ
  19. 10.国試頻出まとめ
  20. 11.国試過去問チェック

🧬 抗悪性腫瘍薬の全体分類

抗悪性腫瘍薬
├── 細胞傷害性抗がん薬(従来型)
│   ├── ① アルキル化薬
│   ├── ② 代謝拮抗薬
│   ├── ③ 微小管阻害薬(植物アルカロイド)
│   └── ④ トポイソメラーゼ阻害薬・抗腫瘍抗生物質
├── ⑤ 分子標的薬
│   ├── チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)
│   ├── モノクローナル抗体
│   ├── 免疫チェックポイント阻害薬
│   └── その他(PARP阻害薬・CDK阻害薬など)
└── ⑥ ホルモン療法
    ├── GnRHアゴニスト/アンタゴニスト
    ├── 抗エストロゲン薬
    └── アロマターゼ阻害薬

⏱️ 細胞周期と薬の作用タイミング

G₁期(DNA合成準備)
  ↓
S期(DNA合成)← 代謝拮抗薬(MTX・5-FU・ゲムシタビン)
  ↓
G₂期(分裂準備)← トポイソメラーゼ阻害薬(イリノテカン・エトポシド)
  ↓
M期(分裂期)← 微小管阻害薬(ビンクリスチン・パクリタキセル)
  ↓
→ G₁へ(増殖サイクル)

非特異的:アルキル化薬・分子標的薬・ホルモン療法
分類 細胞周期特異性 代表薬
アルキル化薬 非特異的 シクロホスファミド・シスプラチン
代謝拮抗薬 S期特異的 メトトレキサート・5-FU・ゲムシタビン
微小管阻害薬 M期特異的 ビンクリスチン・パクリタキセル
トポイソメラーゼ阻害薬 G₂/S期 イリノテカン・エトポシド・ドキソルビシン
分子標的薬 非特異的 イマチニブ・ニボルマブ
ホルモン療法 非特異的 タモキシフェン・リュープロレリン

① アルキル化薬

DNAのグアニン塩基
  ↓ アルキル化薬がアルキル基を付加
グアニンのアルキル化
  ↓
DNA鎖内架橋・鎖間架橋の形成
  ↓
DNA二重鎖の変形 → 複製不能
  ↓
腫瘍細胞のアポトーシス誘導(細胞周期非特異的)
薬物 特徴 主な副作用
シクロホスファミド 肝代謝でアクロレイン生成→出血性膀胱炎。メスナで予防 出血性膀胱炎・骨髄抑制
イホスファミド 同様にアクロレイン生成。出血性膀胱炎リスク高 出血性膀胱炎(メスナ必須
シスプラチン DNA鎖内・鎖間架橋。腎毒性・嘔吐が強烈 腎毒性(大量補液必要)・聴覚障害
カルボプラチン シスプラチンより腎毒性少ない 骨髄抑制(特に血小板↓)
オキサリプラチン 大腸がんに使用 冷感を伴う末梢神経障害・アレルギー
テモゾロミド 経口薬。血液脳関門通過 **脳腫瘍(膠芽腫)**に使用

シスプラチンvs カルボプラチン:腎毒性はシスプラチン>>カルボプラチン。血小板減少はカルボプラチン>シスプラチン


② 代謝拮抗薬(S期特異的)

葉酸代謝拮抗薬

葉酸(食事から摂取)
  ↓ DHFR(ジヒドロ葉酸還元酵素)
テトラヒドロ葉酸(THF)
  ↓
チミジル酸(dTMP)合成 → DNA合成
← メトトレキサート(MTX)がDHFRを阻害

THF欠乏
  ↓
DNA合成↓ → S期停止 → 腫瘍細胞死
薬物 標的酵素 特徴
メトトレキサート(MTX) DHFR阻害→THF↓→DNA合成阻害 大量療法後はロイコボリン(葉酸)でレスキュー。関節リウマチにも使用
ペメトレキセド TS・DHFR・GARFT複合阻害 中皮腫・非小細胞肺がん。葉酸・B₁₂補充が必要

ピリミジン代謝拮抗薬

フルオロウラシル(5-FU)の作用

5-FU → F-dUMP(活性代謝物)
  ↓
チミジル酸合成酵素(TS)と安定複合体を形成
  ↓
TSが阻害される(dTMP産生↓)
  ↓
DNAに必要なチミジン供給↓ → DNA合成↓ → S期停止
薬物 標的 特徴
フルオロウラシル(5-FU) チミジル酸合成酵素(TS)阻害→dTMP↓ 消化器がん・乳がん
カペシタビン 腸・肝・腫瘍で5-FUに変換されるプロドラッグ 経口投与可能
ゲムシタビン DNA鎖終止+リボヌクレオチド還元酵素阻害 膵がん・非小細胞肺がん
シタラビン(Ara-C) DNAポリメラーゼ阻害 急性白血病。髄腔内投与も可

プリン代謝拮抗薬

薬物 特徴
メルカプトプリン(6-MP) →チオイノシン酸(TIMP)→アデニル酸・グアニル酸合成阻害。急性白血病
フルダラビン DNAポリメラーゼ・リボヌクレオチド還元酵素阻害。慢性リンパ性白血病

6-MPとアロプリノールの相互作用:アロプリノールがXO阻害→6-MPの分解↓→血中濃度↑→毒性増強。組み合わせる場合は6-MPを1/4量に減量


③ 微小管阻害薬(M期特異的)

【正常な細胞分裂(M期)】
チューブリン二量体
  ↓ 重合
紡錘体微小管が形成される
  ↓
染色体を両極に引っ張る → 細胞分裂完了

【ビンカアルカロイドの作用(重合阻害)】
チューブリンに結合 → 重合を阻害
  ↓
紡錘体が形成できない → 分裂停止

【タキサン系の作用(脱重合阻害)】
微小管に結合 → 脱重合を阻害(安定化しすぎる)
  ↓
紡錘体が解体できない → 分裂停止

→ どちらもM期停止(機序は逆)
分類 薬物 特徴
ビンカアルカロイド(重合阻害) ビンクリスチン 末梢神経障害が強い(脱髄)。骨髄抑制は比較的少
ビンブラスチン 骨髄抑制が主な副作用
タキサン系(脱重合阻害) パクリタキセル 過敏反応→前投薬(デキサメタゾン・ジフェンヒドラミン)必要
ドセタキセル 浮腫が特徴的な副作用

ビンカ=重合を阻害(紡錘体できない)、タキサン=脱重合を阻害(壊せない)。どちらもM期特異的


④ トポイソメラーゼ阻害薬・抗腫瘍抗生物質

【イリノテカンの代謝活性化】
イリノテカン(プロドラッグ)
  ↓ カルボキシエステラーゼ
SN-38(活性体)
  ↓
トポイソメラーゼI-DNA複合体を安定化
  ↓
DNA一本鎖切断が修復されない → DNA複製阻害
  ↓
腫瘍細胞死

⚠️ UGT1A1遺伝子多型(*6/*28)でSN-38分解↓→毒性↑
薬物 標的 特徴
イリノテカン(CPT-11) トポイソメラーゼI SN-38に代謝。UGT1A1多型で毒性変動。下痢・骨髄抑制
トポテカン トポイソメラーゼI 卵巣がん・小細胞肺がん
エトポシド トポイソメラーゼII 小細胞肺がん・悪性リンパ腫
ドキソルビシン DNA嵌入+トポイソメラーゼII 心毒性(累積投与量制限:550 mg/m²)
ダウノルビシン DNA嵌入+トポイソメラーゼII 急性白血病。心毒性あり
ブレオマイシン DNA一本鎖・二本鎖切断 肺線維症が重大副作用
マイトマイシンC DNA架橋(アルキル化様) 膀胱がんの膀胱内注入

⑤ 分子標的薬

チロシンキナーゼ阻害薬(TKI:経口小分子)

増殖因子受容体(HER2・EGFRなど)
  ↓ 増殖因子が結合
チロシンキナーゼが活性化
  ↓
RAS-MAPK・PI3K-AKTシグナル↑
  ↓
腫瘍細胞の増殖↑

【TKIの作用】
ATP結合部位に競合的に結合 → チロシンキナーゼを阻害
  ↓
増殖シグナル↓ → 腫瘍増殖抑制
薬物 標的 適応
イマチニブ BCR-ABL・c-KIT・PDGFR CML・GIST
ゲフィチニブ EGFR(HER1) 非小細胞肺がん(EGFR変異陽性
オシメルチニブ EGFR T790M変異 耐性NSCLC
クリゾチニブ ALK・ROS1・MET ALK融合遺伝子陽性NSCLC
ソラフェニブ RAF・VEGFR・PDGFR(マルチキナーゼ) 肝がん・腎がん
ラパチニブ HER1・HER2 HER2陽性乳がん
エベロリムス mTOR阻害 腎がん・乳がん
オラパリブ PARP阻害(合成致死) BRCA変異の乳がん・卵巣がん

HER2標的薬・モノクローナル抗体

HER2(ErbB2)が過剰発現
  ↓
自己二量体形成 → 細胞増殖シグナル↑(RAS-MAPK・PI3K-AKT)

【トラスツズマブの作用】
HER2の細胞外ドメインに結合(抗HER2抗体)
  ↓
①増殖シグナルを遮断
②ADCC(抗体依存性細胞傷害)を誘導
  ↓
腫瘍細胞の増殖↓・アポトーシス誘導
薬物 標的 適応
トラスツズマブ HER2細胞外ドメイン HER2陽性乳がん・胃がん
ペルツズマブ HER2ドメインII(二量化部位) HER2陽性乳がん(トラスツズマブと併用)
T-DM1 HER2抗体+細胞傷害薬(ADC) HER2陽性乳がん
セツキシマブ EGFR細胞外ドメイン(キメラ型:-ximab) 大腸がん(KRAS野生型)・頭頸部がん
ベバシズマブ VEGF-A→血管新生阻害 大腸がん・肺がん・卵巣がん
リツキシマブ CD20(B細胞) B細胞性リンパ腫・CLL

免疫チェックポイント阻害薬

【がん細胞による免疫逃避】
がん細胞がPD-L1を発現
  ↓
T細胞上のPD-1と結合
  ↓
T細胞の活性が抑制される(免疫逃避)
  ↓
がん細胞が攻撃されない

【PD-1/PD-L1阻害薬の作用】
ニボルマブ・ペムブロリズマブ → T細胞のPD-1に結合
アテゾリズマブ → がん細胞のPD-L1に結合
  ↓
PD-1/PD-L1の結合を阻害
  ↓
T細胞が再活性化 → がん細胞を攻撃
薬物 標的 特徴
ニボルマブ T細胞上のPD-1 悪性黒色腫・肺がん・腎がんなど多くのがん種
ペムブロリズマブ T細胞上のPD-1 多くのがん種(MSI-H腫瘍にも有効)
アテゾリズマブ がん細胞上のPD-L1 肺がん・膀胱がん
イピリムマブ T細胞上のCTLA-4 悪性黒色腫

ニボルマブはT細胞上のPD-1に結合(がん細胞のPD-L1ではない!) irAE(免疫関連有害事象):間質性肺炎・大腸炎・内分泌障害 → ステロイドで治療

コンパニオン診断と分子標的薬

遺伝子/分子 関連薬 対象がん
HER2過剰発現 トラスツズマブ・ラパチニブ 乳がん・胃がん
EGFR変異 ゲフィチニブ・オシメルチニブ 非小細胞肺がん
ALK融合遺伝子 クリゾチニブ 非小細胞肺がん
KRAS変異 セツキシマブ除外(野生型のみ有効) 大腸がん
BRCA1/2変異 オラパリブ(PARP阻害薬) 乳がん・卵巣がん

⑥ ホルモン療法

前立腺がん

【GnRHアゴニストの逆説的効果】
リュープロレリン・ゴセレリンを持続投与
  ↓
下垂体GnRH受容体が持続刺激される
  ↓
受容体のダウンレギュレーション(脱感作)
  ↓
LH・FSH分泌↓
  ↓
精巣からのテストステロン分泌↓
  ↓
前立腺がん細胞の増殖抑制

⚠️ 投与開始直後はフレアアップ現象(一時的なテストステロン↑)
→ 抗アンドロゲン薬を前投与して予防
薬物 分類 特徴
リュープロレリン・ゴセレリン GnRHアゴニスト 持続投与→ダウンレギュレーション→テストステロン↓
デガレリクス GnRHアンタゴニスト GnRH受容体を直接遮断。フレアアップなし
ビカルタミド 抗アンドロゲン薬 アンドロゲン受容体拮抗

乳がん(ホルモン受容体陽性)

薬物 分類 特徴
タモキシフェン 抗エストロゲン薬(SERM) エストロゲン受容体拮抗。子宮内膜がんリスク↑(子宮への部分作動)
フルベストラント 抗エストロゲン薬(SERD) エストロゲン受容体分解促進
アナストロゾール・レトロゾール アロマターゼ阻害薬 閉経後女性で使用。骨粗しょう症が副作用

📊 主な副作用と対策まとめ

副作用 主な原因薬 対策・ポイント
骨髄抑制 ほぼ全ての細胞傷害性薬 G-CSF(フィルグラスチム)・輸血
悪心・嘔吐 シスプラチン・シクロホスファミド 5-HT₃拮抗薬・NK₁拮抗薬・デキサメタゾン
心毒性 ドキソルビシン・ダウノルビシン 累積投与量制限(550 mg/m²)・デクスラゾキサン
腎毒性 シスプラチン 大量補液・アミフォスチン
出血性膀胱炎 シクロホスファミド・イホスファミド メスナ(アクロレインを解毒)
肺線維症 ブレオマイシン・ブスルファン 投与量制限・定期的な肺機能検査
末梢神経障害 ビンクリスチン・パクリタキセル・オキサリプラチン 対症療法(冷感はオキサリプラチンに特徴的)
下痢 イリノテカン(急性・遅発性) 急性:アトロピン、遅発性:ロペラミド
irAE 免疫チェックポイント阻害薬 ステロイド投与

国試頻出まとめ

# ポイント
1 細胞周期特異性:S期=代謝拮抗薬(MTX・5-FU)、M期=微小管阻害薬(ビンクリスチン・パクリタキセル)、非特異的=アルキル化薬
2 シクロホスファミド:肝代謝→アクロレイン生成→出血性膀胱炎。メスナで予防(アクロレインを解毒)
3 MTX:DHFR阻害→THF↓→DNA合成↓。大量療法後はロイコボリン(葉酸)でレスキュー
4 6-MP+アロプリノール:XO阻害により6-MPの分解↓→血中濃度↑→毒性増強。1/4量に減量が必要
5 ビンカ(重合阻害)vsタキサン(脱重合阻害):どちらもM期特異的。ビンクリスチン=末梢神経障害、パクリタキセル=過敏反応
6 イリノテカン:プロドラッグ→SN-38(活性体)→トポイソメラーゼI阻害(DNAポリメラーゼではない!)
7 ドキソルビシン:DNA嵌入+トポイソメラーゼII阻害→心筋細胞の壊死→心不全(累積投与量550 mg/m²制限)
8 コンパニオン診断:ゲフィチニブ→EGFR変異、クリゾチニブ→ALK融合遺伝子、オラパリブ→BRCA変異、セツキシマブ→KRAS野生型
9 ニボルマブはT細胞のPD-1に結合(がん細胞のPD-L1ではない!)。irAEにはステロイドで治療
10 GnRHアゴニスト(リュープロレリン等):持続投与→ダウンレギュレーション→テストステロン↓。投与初期のフレアアップを抗アンドロゲン薬で予防

📝 国試過去問チェック

第109回 問70(必須問題)

抗悪性腫瘍薬と遺伝子検査の組み合わせで正しいのはどれか。1つ選べ。

1. ゲフィチニブ — BRCA1/2遺伝子変異
2. オラパリブ — EGFR遺伝子変異
3. クリゾチニブ — ALK融合遺伝子
4. トラスツズマブ — KRAS遺伝子変異
5. セツキシマブ — HER2過剰発現

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正解:3

3○ クリゾチニブ=ALK融合遺伝子陽性NSCLC(ALK/ROS1/MET阻害薬)。
1✗ ゲフィチニブはEGFR変異に使用(BRCA1/2変異はオラパリブ)。
2✗ オラパリブはBRCA1/2変異に使用(EGFR変異はゲフィチニブ)。
4✗ トラスツズマブはHER2過剰発現の検査が必要(KRASではない)。
5✗ セツキシマブはEGFRが標的。KRAS変異があると無効(KRAS野生型のみ有効)。


第110回 問40(必須問題)

HER2(ヒト上皮増殖因子受容体2型)と結合することにより乳がん細胞の増殖を抑制するのはどれか。1つ選べ。

1. エキセメスタン
2. トラスツズマブ
3. ベバシズマブ
4. ダウノルビシン
5. ブスルファン

解答と解説を見る

正解:2

2○ トラスツズマブはHER2の細胞外ドメインに結合する抗HER2モノクローナル抗体→増殖シグナル遮断+ADCC。
1✗ エキセメスタンはアロマターゼ阻害薬(ホルモン療法)。
3✗ ベバシズマブは抗VEGF-A抗体(血管新生阻害)。
4✗ ダウノルビシンはアントラサイクリン系(DNA嵌入+トポイソメラーゼII阻害)。
5✗ ブスルファンはアルキル化薬。


第110回 問56(必須問題)

心筋細胞の壊死を直接起こすことにより、心不全を誘発するのはどれか。1つ選べ。

1. アミオダロン
2. ドキソルビシン
3. エナラプリル
4. ビソプロロール
5. ピオグリタゾン

解答と解説を見る

正解:2

2○ ドキソルビシン(アントラサイクリン系)はトポイソメラーゼII阻害+フリーラジカル産生→心筋細胞の壊死→心不全誘発(累積投与量550 mg/m²制限)。
1✗ アミオダロンは不整脈治療薬(肺毒性・甲状腺毒性が主な副作用)。
3✗ エナラプリルはACE阻害薬(心保護的に働く薬)。
4✗ ビソプロロールはβ遮断薬(心不全の治療薬)。
5✗ ピオグリタゾンはPPARγ刺激の糖尿病治療薬(浮腫に注意)。


第111回 問169(一般問題)

抗悪性腫瘍薬の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1. メルカプトプリンは、チオイノシン酸に代謝され、イノシン酸からアデニル酸及びグアニル酸への生成を阻害する
2. イリノテカンは、生体内でSN-38に代謝された後、DNAポリメラーゼを選択的に阻害する
3. ゲムシタビンは、DNAをアルキル化し、がん細胞のS期移行性を阻害する
4. リュープロレリンは、持続的刺激により下垂体GnRH受容体のダウンレギュレーションを起こし、精巣からのテストステロン分泌を抑制する
5. ニボルマブは、がん細胞上のPD-L1に結合して、T細胞を活性化する

解答と解説を見る

正解:1・4

1○ メルカプトプリン→チオイノシン酸(TIMP)→プリンヌクレオチド(アデニル酸・グアニル酸)合成阻害。
4○ GnRHアゴニスト持続投与→下垂体GnRH受容体ダウンレギュレーション→LH↓→テストステロン↓→前立腺がん抑制。
2✗ SN-38はトポイソメラーゼIを阻害(DNAポリメラーゼではない!)。
3✗ ゲムシタビンは代謝拮抗薬(DNAポリメラーゼ阻害・リボヌクレオチド還元酵素阻害)。DNAアルキル化ではない。
5✗ ニボルマブはT細胞上のPD-1に結合(がん細胞のPD-L1ではない!)→T細胞が再活性化される。

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