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💉 薬理

国試頻出!抗血小板薬の作用機序まとめ|ADP受容体・TXA₂・PDE阻害を完全整理

📅 2026年5月14日
📖 この記事でわかること
  • 抗血小板薬の作用機序が5種類に分類できるようになる
  • プラスグレル・クロピドグレル・アスピリンの違いが明確になる
  • 第111回国試の過去問(問34)で実戦練習できる
目次
  1. 1.血小板凝集のしくみ
  2. 2.抗血小板薬の作用機序別分類
  3. 3.抗血小板薬まとめ表
  4. 4.第111回 国試過去問チェック

血小板凝集のしくみ

血小板が活性化・凝集するまでの流れを理解することが、抗血小板薬の理解への近道です。

  1. 血管損傷 → コラーゲン露出
  2. 血小板がコラーゲンに接着
  3. ADP・TXA₂・トロンビンが放出 → 周囲の血小板も活性化
  4. GPⅡb/Ⅲaを介してフィブリノゲンが架橋 → 血栓形成

抗血小板薬はこの過程のどこかをブロックします。

抗血小板薬の作用機序別分類

① ADP P2Y₁₂受容体遮断(チエノピリジン系)

ADPによる血小板活性化を阻害します。

薬物 特徴
クロピドグレル プロドラッグ。CYP2C19で活性化。遺伝子多型で効果に個人差
プラスグレル プロドラッグだが活性化経路がCYP2C19に依存しにくい→クロピドグレル耐性例にも有効
チカグレロル プロドラッグではない(直接作用)。可逆的阻害

覚え方:「グレルはADP受容体をブロック」(クロピドグレル・プラスグレル

② TXA₂合成阻害・COX阻害

薬物 機序 特徴
アスピリン(低用量) COX-1を不可逆的に阻害→TXA₂産生↓ 低用量で血小板凝集抑制。高用量では抗炎症・解熱鎮痛
オザグレル TXA₂合成酵素を直接阻害 脳血栓・くも膜下出血後の脳血管攣縮に使用

③ PGI₂受容体刺激(プロスタグランジン製剤)

PGI₂(プロスタサイクリン)はcAMPを増加させ、血小板凝集を抑制します。

薬物 特徴
ベラプロスト 経口PGI₂誘導体。肺動脈性肺高血圧症・閉塞性動脈硬化症
エポプロステノール 静注用PGI₂製剤。肺動脈性肺高血圧症

④ PDE(ホスホジエステラーゼ)阻害 → cAMP増加

cAMPを分解するPDEを阻害 → cAMP蓄積 → 血小板凝集抑制。

薬物 特徴
ジピリダモール PDE阻害+アデノシン再取り込み阻害。脳卒中二次予防
シロスタゾール PDE3阻害。血管拡張作用もある。閉塞性動脈硬化症・脳梗塞二次予防

⑤ セロトニン5-HT₂A受容体遮断

薬物 特徴
サルポグレラート セロトニンによる血小板凝集と血管収縮を抑制。閉塞性動脈硬化症

抗血小板薬まとめ表

薬物 作用機序 主な適応
アスピリン(低用量) COX-1阻害→TXA₂↓ 虚血性心疾患・脳梗塞予防
クロピドグレル ADP P2Y₁₂受容体遮断 急性冠症候群・脳梗塞
プラスグレル ADP P2Y₁₂受容体遮断 急性冠症候群(ステント留置後)
チカグレロル ADP P2Y₁₂受容体遮断(可逆的) 急性冠症候群
ジピリダモール PDE阻害 脳卒中二次予防
シロスタゾール PDE3阻害 閉塞性動脈硬化症・脳梗塞
オザグレル TXA₂合成酵素阻害 脳血管攣縮
サルポグレラート 5-HT₂A受容体遮断 閉塞性動脈硬化症

第111回 国試過去問チェック

問34(第111回 必須問題)

ADP P2Y₁₂受容体を遮断して、血小板凝集を抑制するのはどれか。1つ選べ。

  1. ジピリダモール
  2. オザグレル
  3. ベラプロスト
  4. プラスグレル
  5. サルポグレラート

正答:4

解説:

  • ジピリダモール → PDE阻害(ADP受容体ではない)
  • オザグレル → TXA₂合成酵素阻害
  • ベラプロスト → PGI₂受容体刺激
  • プラスグレル → ADP P2Y₁₂受容体遮断(正解)
  • サルポグレラート → 5-HT₂A受容体遮断

試験のコツ:選択肢に「グレル」がついている薬(プラスグレル・クロピドグレル)はADP P2Y₁₂受容体遮断薬と覚えましょう!

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