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💉 薬理

国試頻出!副交感神経系薬の作用機序まとめ|ムスカリン受容体・コリンエステラーゼ阻害薬を完全整理

📅 2026年5月14日
📖 この記事でわかること
  • 副交感神経系薬の分類(刺激薬・遮断薬・コリンエステラーゼ阻害薬)がわかる
  • 各ムスカリン受容体サブタイプ(M₁〜M₃)の作用部位が覚えられる
  • 第111回国試の過去問(問152)で実戦練習できる
目次
  1. 1.副交感神経系の基本
  2. 2.ムスカリン受容体刺激薬(コリン作動薬)
  3. 3.ムスカリン受容体遮断薬(抗コリン薬)
  4. 4.副交感神経系薬の主な副作用まとめ
  5. 5.第111回 国試過去問チェック

副交感神経系の基本

副交感神経の末端から放出されたアセチルコリン(ACh)が、標的臓器のムスカリン性(M)受容体に結合して作用します。

受容体 主な場所 作用
M₁ Gq 胃壁細胞・神経節 胃酸分泌↑
M₂ Gi 心臓(洞房結節・房室結節) 心拍数↓・伝導↓
M₃ Gq 平滑筋・外分泌腺・毛様体筋・瞳孔括約筋 収縮・分泌↑・縮瞳・調節緊張

ムスカリン受容体刺激薬(コリン作動薬)

直接型(受容体を直接刺激)

薬物 特徴 適応
ピロカルピン M₃刺激→毛様体筋収縮(調節緊張)・縮瞳 緑内障・口腔乾燥症
ベタネコール M₃刺激→消化管・膀胱平滑筋収縮。ニコチン受容体には作用しない 術後腸管麻痺・排尿障害
カルバコール M受容体+N受容体刺激 緑内障(点眼)

ポイント:ベタネコールはムスカリン受容体刺激薬(遮断薬ではない!)。国試で「遮断して弛緩」と書かれたら×。

間接型(コリンエステラーゼ阻害薬)

AChを分解するコリンエステラーゼを阻害 → ACh濃度↑ → M・N受容体を刺激

薬物 阻害の種類 適応
ネオスチグミン 可逆的阻害 重症筋無力症・術後腸管麻痺
ジスチグミン 可逆的阻害 低緊張性膀胱・重症筋無力症
フィゾスチグミン 可逆的阻害。中枢移行あり 緑内障(点眼)・アトロピン中毒の解毒
エドロホニウム 可逆的阻害(超短時間) 重症筋無力症の診断
ドネペジル 可逆的阻害(中枢選択的) アルツハイマー型認知症
パラチオン(有機リン) 不可逆的阻害 農薬・解毒薬はPAM+アトロピン

覚え方:「ジスチグミンは可逆的阻害」←国試では「非可逆的」と書かれると×

ムスカリン受容体遮断薬(抗コリン薬)

ACh受容体をブロック → 副交感神経の作用を抑制します。

薬物 特徴 適応
アトロピン 非選択的M受容体遮断。M₂遮断→心拍数↑ 徐脈・有機リン中毒・術前投与
スコポラミン 中枢移行あり(鎮静・乗り物酔い) 乗り物酔い・麻酔前投薬
トロピカミド M₃遮断→散瞳・調節麻痺 眼底検査・屈折検査
ピレンゼピン M₁選択的遮断→胃酸分泌↓ 消化性潰瘍
オキシブチニン M₃選択的遮断→膀胱弛緩 過活動膀胱
イプラトロピウム M受容体遮断→気管支拡張。吸入薬 COPD・気管支喘息
チオトロピウム 長時間作用型。M₃選択的 COPD(長期管理)

副交感神経系薬の主な副作用まとめ

刺激薬(コリン作動薬)の副作用(SLUDGE)

  • Salivation(唾液分泌↑)
  • Lacrimation(涙液分泌↑)
  • Urination(排尿↑)
  • Defecation(排便↑)
  • GI distress(消化管収縮)
  • Emesis(嘔吐)

遮断薬(抗コリン薬)の副作用(記憶法:「抗コリンの7つ」) 口渇・散瞳・眼圧上昇・頻脈・尿閉・便秘・記憶障害

第111回 国試過去問チェック

問152(第111回 一般問題)

副交感神経系に作用する薬物の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. ピロカルピンは、アセチルコリンM₃受容体を刺激して、毛様体筋を収縮させる。
  2. アトロピンは、アセチルコリンM₂受容体を遮断して、洞房結節の活動電位の発生頻度を増加させる。
  3. ジスチグミンは、コリンエステラーゼを非可逆的に阻害して、膀胱排尿筋の収縮を増強する。
  4. ベタネコールは、アセチルコリンM₁受容体を遮断して、腸管平滑筋を弛緩させる。
  5. トロピカミドは、アセチルコリンM₃受容体を刺激して、気管支平滑筋を収縮させる。

正答:1・2

解説:

  • 1:○ ピロカルピンはM₃刺激→毛様体筋収縮(調節緊張)
  • 2:○ アトロピンはM₂遮断→洞房結節の抑制が外れる→心拍数↑(頻脈)
  • 3:× ジスチグミンは可逆的阻害(非可逆的ではない)
  • 4:× ベタネコールはM受容体を刺激して収縮させる(遮断ではない)
  • 5:× トロピカミドはM₃を遮断する(刺激ではない)
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