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🧬 生物

国試頻出!生化学まとめ|解糖系・TCA回路・ペントースリン酸回路・脂質代謝を完全整理

📅 2026年5月15日
📖 この記事でわかること
  • 糖代謝の全体像(解糖系・TCA回路・電子伝達系・ペントースリン酸回路)の場所と産物を説明できる
  • β酸化と脂肪酸合成の違い(場所・補酵素・方向性)を区別できる
  • コレステロール合成の律速酵素とスタチンの作用機序を説明できる
  • 血漿リポタンパク(キロミクロン・VLDL・LDL・HDL)の産生場所と機能を区別できる
  • 主要ビタミンの補酵素形態と欠乏症を説明できる
目次
  1. 1.糖代謝の全体像
  2. ヘキソキナーゼ vs グルコキナーゼ
  3. 電子伝達系とATP合成
  4. 2.ペントースリン酸回路
  5. 3.脂質代謝
  6. β酸化 vs 脂肪酸合成
  7. コレステロール合成
  8. ケトン体
  9. 4.血糖調節ホルモン
  10. 5.肝臓の代謝機能
  11. 6.血漿リポタンパク質
  12. 7.ビタミンまとめ
  13. 8.国試頻出まとめ
  14. 9.国試過去問チェック

🍬 糖代謝の全体像

糖代謝の全体像

代謝経路 場所 産生物
解糖系 細胞質 ATP×2・NADH×2・ピルビン酸×2
TCA回路 ミトコンドリアマトリックス NADH×8・FADH₂×2・GTP×2・CO₂
電子伝達系 ミトコンドリア内膜 ATP×約34
ペントースリン酸回路 細胞質 NADPH・リボース5-リン酸

ヘキソキナーゼ vs グルコキナーゼ

比較 ヘキソキナーゼ(HK) グルコキナーゼ(GK)
Km 低Km(高親和性) 高Km(低親和性)
G6Pによる阻害 あり なし
分布 全組織(筋肉・脳) 肝臓・膵β細胞
役割 低血糖時も効率的に働く 食後の高血糖時に肝臓がグルコースを取込む

グルコキナーゼ=「血糖センサー」:食後の血糖↑→GK活性化→グリコーゲン合成↑
⚠️ グルコキナーゼはG6Pで阻害されない(ヘキソキナーゼは阻害される)

電子伝達系とATP合成

NADH  → 複合体Ⅰ → ユビキノン → 複合体Ⅲ → シトクロムc → 複合体Ⅳ → O₂(→H₂O)
FADH₂ → 複合体Ⅱ → ユビキノン ↗
複合体 H⁺汲み出し ATP産生量
複合体Ⅰ(NADH脱水素酵素) あり NADH → 2.5 ATP
複合体Ⅱ(コハク酸脱水素酵素) なし FADH₂ → 1.5 ATP
複合体Ⅳ あり O₂ → H₂O

複合体ⅡはH⁺を汲み出さない → FADH₂のATP産生量はNADHより少ない
O₂がH₂Oになるのは複合体Ⅳ(複合体Ⅲではない)


🔵 ペントースリン酸回路

目的:NADPHとリボース5-リン酸(核酸合成の材料)を生成

グルコース6-リン酸(G6P)
    ↓ G6PD(グルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼ) → NADPH生成
リボース5-リン酸(DNA・RNA合成の材料)
産生物 主な用途
NADPH 脂肪酸・コレステロール合成、グルタチオン還元(酸化ストレス防御)、P450の補酵素
リボース5-リン酸 ヌクレオチド合成(DNA・RNA)

赤血球のNADPH産生源はペントースリン酸回路のみ(ミトコンドリアがないため)
G6PD欠損 → NADPH不足 → グルタチオン還元不能 → 溶血性貧血
⚠️ ソラマメ・プリマキン(抗マラリア薬)でG6PD欠損症の溶血発作が起こる


🧈 脂質代謝

β酸化 vs 脂肪酸合成

β酸化(分解) 脂肪酸合成
場所 ミトコンドリア 細胞質
補酵素 FAD・NAD⁺(→FADH₂・NADH産生) NADPH(ペントースリン酸回路から)
二炭素単位 アセチルCoAを放出 マロニルCoAを使って伸長
律速酵素 アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)
ミトコンドリア移行 カルニチン輸送系(内膜通過に必要)

β酸化=ミトコンドリア、脂肪酸合成=細胞質(場所が逆)
ペントースリン酸回路のNADPH → 脂肪酸合成に利用
⚠️ カルニチン:長鎖脂肪酸がミトコンドリア内膜を通過するのに必要(不足→脂肪酸β酸化障害)

コレステロール合成

アセチルCoA
    ↓ HMG-CoA合成酵素
HMG-CoA
    ↓ HMG-CoA還元酵素(律速酵素)← スタチンが競合阻害 ⭐
メバロン酸
    ↓
コレステロール

スタチン(アトルバスタチン等)=HMG-CoA還元酵素を競合阻害→コレステロール合成↓
HMG-CoA還元酵素がコレステロール合成の律速酵素

ケトン体

項目 内容
種類 β-ヒドロキシ酪酸・アセト酢酸・アセトン
産生場所 肝臓ミトコンドリア(絶食・糖尿病時に増加)
利用場所 肝臓以外の組織(心筋・骨格筋・脳・腎皮質)
糖新生との関係 糖新生の原料にはならない

ケトン体は肝臓で産生、肝臓以外で利用
⚠️ ケトン体は糖新生の原料にならない(乳酸・グリセロール・アミノ酸はなる)


💉 血糖調節ホルモン

ホルモン 産生器官 血糖値 主な作用
インスリン 膵臓(β細胞 グルコース取込↑・グリコーゲン合成↑
グルカゴン 膵臓(α細胞 グリコーゲン分解↑・糖新生↑
アドレナリン 副腎髄質 グリコーゲン分解↑・脂肪分解↑
コルチゾール 副腎皮質 糖新生↑・タンパク分解↑
インクレチン(GLP-1・GIP) 腸管(L細胞・K細胞) ↓(間接的) インスリン分泌↑・グルカゴン分泌↓

インクレチンは腸管から分泌(膵臓ではない)
コルチゾールは血糖上昇(糖新生促進)
⚠️ グルカゴンは膵α細胞、インスリンは膵β細胞(副腎ではない)


🏥 肝臓の代謝機能

機能 ポイント
尿素合成 NH₃ → 尿素(尿素回路は肝臓のみ
コレステロール合成 HMG-CoA還元酵素(律速)→スタチンが阻害
VLDL合成・分泌 肝臓産生TGを末梢へ運搬
胆汁酸合成 コレステロール → コール酸・ケノデオキシコール酸
アルブミン合成 血漿タンパクの主成分
糖新生 乳酸・アミノ酸・グリセロール → グルコース
糖新生の律速酵素:PEPCK(OAA → PEP、GTP消費)
グルカゴン↑ → cAMP↑ → PEPCK遺伝子発現↑ → 糖新生促進

胆汁酸はコレステロールから合成(脂肪酸からではない)
キロミクロンは小腸が分泌(肝臓はVLDLを分泌)
⚠️ 偶数炭素脂肪酸・ロイシン・リシンは糖新生不可(ケト原性→アセチルCoAのみ生成)


🚢 血漿リポタンパク質

リポタンパク 産生場所 主な脂質 機能
キロミクロン 小腸 TG(中性脂肪)最多 食事性TGを末梢・肝臓へ輸送
VLDL 肝臓 TG多め 肝臓産生TGを末梢へ輸送
LDL VLDLの代謝産物 コレステロール最多(約50%) 肝臓→全身へコレステロール輸送
HDL 肝臓・小腸 タンパク質多 末梢→肝臓へ逆輸送(善玉)

コレステロール割合最高=LDL(約50%)
キロミクロン=小腸産生(肝臓産生はVLDL)
HDL=末梢→肝臓へ逆輸送(善玉コレステロール)


💊 ビタミンまとめ

ビタミン 補酵素・活性型 欠乏症
ビタミンA レチナール(視覚)・レチノイン酸(細胞分化) 夜盲症
ビタミンD 皮膚(紫外線)→7-DHC→VitD₃→肝25水酸化→腎1α水酸化→1,25(OH)₂D₃ くる病・骨軟化症
ビタミンE ー(食事から摂取) 溶血性貧血
ビタミンK K1(フィロキノン)・K2(メナキノン:腸内細菌産生 新生児出血・凝固異常
B₁(チアミン) TPP(ピルビン酸脱水素酵素・αKG脱水素酵素の補酵素) 脚気・ウェルニッケ脳症
B₂(リボフラビン) FAD・FMN(酸化還元反応の補酵素) 口角炎・舌炎
B₃(ナイアシン) NAD⁺・NADP⁺(酸化還元反応) ペラグラ
B₁₂ アデノシルコバラミン・メチルコバラミン 巨赤芽球性貧血・末梢神経障害
葉酸 THF(テトラヒドロ葉酸) 巨赤芽球性貧血・神経管閉鎖障害

腸内細菌が産生するのはビタミンK₂(ビタミンEは食事から摂取)
ロドプシン構成成分=レチナール(レチノイン酸ではない)
NAD⁺・NADP⁺の前駆体=ナイアシン(B₃)(チアミンはTPP)


📋 国試頻出まとめ

# ポイント 内容
1 ペントースリン酸回路の基質 グルコース6-リン酸(G6P)→G6PDがNADPH産生
2 複合体ⅡのH⁺ 汲み出しなし→FADH₂のATP産生量はNADHより少ない
3 β酸化の場所 ミトコンドリア(脂肪酸合成は細胞質)
4 スタチンの標的 HMG-CoA還元酵素(コレステロール合成の律速酵素)
5 ケトン体 肝臓で産生・肝臓以外で利用・糖新生不可
6 インクレチンの産生臓器 腸管(膵臓ではない)
7 胆汁酸の原料 コレステロール(脂肪酸ではない)
8 キロミクロン産生 小腸(肝臓産生はVLDL)
9 LDLのコレステロール含量 約**50%**で最高
10 腸内細菌産生のビタミン ビタミンK₂(ビタミンEは食事から)

📝 国試過去問チェック

第111回薬剤師国家試験 問12(必須)

ペントースリン酸回路の中でNADPHを生じる反応の基質はどれか。1つ選べ。

  1. グルコース1-リン酸 2. グルコース6-リン酸 3. フルクトース6-リン酸 4. グリセルアルデヒド3-リン酸 5. ホスホエノールピルビン酸
解答と解説を見る

正解:2. グルコース6-リン酸

2○ ペントースリン酸回路の第一反応は「グルコース6-リン酸(G6P)→ 6-ホスホグルコノラクトン」でG6PD(グルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼ)が触媒し、NADPHを生成する。正しい。

1✗ グルコース1-リン酸はグリコーゲン代謝の中間体(ホスホグルコムターゼがG6Pとの変換を触媒)。

3✗ フルクトース6-リン酸は解糖系の中間体。

4✗ グリセルアルデヒド3-リン酸(G3P)は解糖系の中間体。

5✗ ホスホエノールピルビン酸(PEP)は解糖系の中間体(エノラーゼが産生)。


第111回薬剤師国家試験 問111(一般)

肝臓の機能に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アンモニアから尿素を合成する
  2. 脂肪酸からコール酸とケノデオキシコール酸を合成する
  3. HMG-CoA還元酵素の作用によりコレステロールを合成する
  4. グリコーゲンのβ酸化によりグルコースを産生する
  5. キロミクロンを合成して血中に分泌する
解答と解説を見る

正解:1、3

1○ 尿素回路は肝臓のみで行われる。アンモニア(NH₃)を毒性の低い尿素に変換して腎臓から排泄する。正しい。

3○ HMG-CoA還元酵素はコレステロール合成の律速酵素。アセチルCoA→HMG-CoA→メバロン酸→コレステロールの経路でHMG-CoA還元酵素が触媒する。正しい。

2✗ 胆汁酸(コール酸・ケノデオキシコール酸)はコレステロールから合成される(脂肪酸からではない)。

4✗ グリコーゲンは加リン酸分解(グリコーゲンホスホリラーゼ)でグルコース1-リン酸に分解される。β酸化は脂肪酸の分解経路。

5✗ キロミクロンは小腸が合成・分泌する。肝臓が合成・分泌するのはVLDL。


第111回薬剤師国家試験 問113(一般)

「名称―産生器官―血糖値の変動」として正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アドレナリン-副腎-上昇
  2. インクレチン-膵臓-上昇
  3. インスリン-膵臓-低下
  4. グルカゴン-副腎-上昇
  5. コルチゾール-副腎-低下
解答と解説を見る

正解:1、3

1○ アドレナリンは副腎髄質から分泌され、グリコーゲン分解↑・脂肪分解↑→血糖値上昇。正しい。

3○ インスリンは膵β細胞から分泌され、グルコース取り込み促進・グリコーゲン合成促進→血糖値低下。正しい。

2✗ インクレチン(GLP-1・GIP)は腸管(L細胞・K細胞)から分泌される(膵臓ではない)。食後の血糖上昇を感知してインスリン分泌を促進し血糖を低下させる。

4✗ グルカゴンは膵α細胞から分泌される(副腎ではない)。

5✗ コルチゾール(副腎皮質から分泌)は糖新生を促進→血糖値上昇(低下ではない)。


第110回薬剤師国家試験 問121(一般)

NADHについて正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 酸化型の構造を示している
  2. 340nmの吸収極大を有する
  3. HMG-CoAからメバロン酸を産生する反応に関与する
  4. ピルビン酸からアセチルCoAを産生する反応に関与する
  5. ミトコンドリア内膜上での電子の受け渡しに関与する
解答と解説を見る

正解:2、4

2○ NADHは還元型でニコチンアミド環に水素が付加した構造を持ち、340nmに吸収極大を持つ。酵素活性の分光光度定量に利用される。正しい。

4○ ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体によってピルビン酸→アセチルCoAが触媒される際にNAD⁺がNADHに還元される。正しい。

1✗ 問題の図はNADHの還元型構造を示している(NAD⁺が酸化型)。

3✗ HMG-CoA還元酵素の補酵素はNADPH(NADHではない)。NADPH 2分子を消費してHMG-CoA→メバロン酸が触媒される。

5✗ ミトコンドリア内膜上(電子伝達系)では、NADHは複合体Ⅰへ電子を渡してNAD⁺に戻る。電子の受け渡しに関与するのはNAD⁺/NADHのサイクルであり、「ミトコンドリア内膜上での電子の受け渡し」という表現は複合体ⅠがNADHから電子を受け取ることを指すが、実際にはNADHはマトリックス側で酸化される。NADHは膜上ではなくマトリックスで作用するため誤り。


第109回薬剤師国家試験 問14(必須)

コレステロールの割合が最も高く、肝臓から全身へのコレステロール輸送を担うリポタンパク質はどれか。1つ選べ。

  1. キロミクロン 2. VLDL 3. IDL 4. LDL 5. HDL
解答と解説を見る

正解:4. LDL

4○ LDL(低密度リポタンパク)はコレステロール含量が約50%と全リポタンパク中最高。ApoB-100が末梢組織・肝臓のLDL受容体(LDLR)に結合して取り込まれ、コレステロールを供給する。「悪玉コレステロール」と呼ばれる。

1✗ キロミクロンは主にTG(中性脂肪)を多く含み、小腸から分泌されて食事性脂質を末梢・肝臓へ輸送する。

2✗ VLDLは肝臓産生のTGを多く含み、末梢組織へ輸送する。コレステロール含量はLDLより少ない。

3✗ IDLはVLDLとLDLの中間体。

5✗ HDLは末梢から肝臓へコレステロールを逆輸送する「善玉コレステロール」。


第109回薬剤師国家試験 問114(一般)

ケトン体に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アセチルCoAとマロニルCoAから産生される
  2. グルコースに代わるエネルギー源となる
  3. β-ヒドロキシ酪酸・α-ケトグルタル酸・アセト酢酸の3種類がある
  4. 主に肝臓で作られて血流で各組織へ運ばれる
  5. 取り込まれて糖新生の原料となる
解答と解説を見る

正解:2、4

2○ ケトン体(β-ヒドロキシ酪酸・アセト酢酸)は絶食時・糖尿病時にグルコースに代わる重要なエネルギー源となる。特に心筋・骨格筋・腎皮質・脳(長期飢餓時)が利用する。正しい。

4○ ケトン体は主に肝臓のミトコンドリアで産生され、血流で末梢組織へ運ばれてエネルギーとして利用される。肝臓自身はケトン体を利用できない(チオホラーゼが少ない)。正しい。

1✗ ケトン体はアセチルCoA×2が縮合してアセトアセチルCoAになるところから合成される(マロニルCoAは脂肪酸合成の中間体)。

3✗ ケトン体の3種類は「β-ヒドロキシ酪酸・アセト酢酸・アセトン」。α-ケトグルタル酸はTCA回路の中間体であり、ケトン体ではない。

5✗ ケトン体(アセチルCoA由来)は糖新生の原料にならない。偶数炭素の脂肪酸も同様に糖新生不可。


第109回薬剤師国家試験 問127(一般)

ビタミンに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. レチノイン酸はロドプシンの構成成分である
  2. α-トコフェロールは腸内細菌が主に供給する
  3. コレカルシフェロールは紫外線照射により皮膚で7-DHCから合成される
  4. リボフラビンは活性化されてエネルギー代謝酵素の補酵素として働く
  5. チアミンはNAD⁺・NADP⁺として酸化還元反応に関与する
解答と解説を見る

正解:3、4

3○ コレカルシフェロール(ビタミンD₃)は皮膚の7-デヒドロコレステロール(7-DHC)に紫外線が当たることで合成される。その後肝臓で25水酸化→腎臓で1α水酸化→活性型1,25(OH)₂D₃になる。正しい。

4○ リボフラビン(ビタミンB₂)はFAD・FMNとして活性化され、TCA回路の酵素(コハク酸脱水素酵素等)や電子伝達系の補酵素として酸化還元反応に関与する。正しい。

1✗ ロドプシンの構成成分はレチナール(ビタミンAアルデヒド)。レチノイン酸は細胞分化・遺伝子発現調節に関わる核内受容体リガンド。

2✗ α-トコフェロール(ビタミンE)は食事から摂取する(腸内細菌は供給しない)。腸内細菌が産生するのはビタミンK₂(メナキノン)。

5✗ NAD⁺・NADP⁺の前駆体はナイアシン(ビタミンB₃)。チアミン(ビタミンB₁)の活性型はTPP(チアミンピロリン酸)で、ピルビン酸脱水素酵素等の補酵素。


第108回薬剤師国家試験 問112(一般)

ミトコンドリアの電子伝達系に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. NADH由来の電子は、複合体Ⅰを経由しユビキノンへ伝達される
  2. H⁺は複合体Ⅰ・Ⅱ・Ⅳにおいてマトリックスから膜間腔へ汲み出される
  3. O₂は複合体Ⅲにおいてシトクロムcから電子を受け取りH₂Oとなる
  4. ATPはH⁺が膜間腔からマトリックスへATP合成酵素を通過する際に生成される
  5. NADH由来の電子供給の方がFADH₂よりH⁺汲み出し量が少ない
解答と解説を見る

正解:1、4

1○ NADH由来の電子は複合体Ⅰ(NADH脱水素酵素)→ユビキノン→複合体Ⅲ→シトクロムc→複合体Ⅳ→O₂の順に伝達される。正しい。

4○ 膜間腔に蓄積されたH⁺がATP合成酵素(複合体Ⅴ)のFoチャネルを通ってマトリックスに流れる際に、そのエネルギーでATPが合成される(化学浸透圧機構)。正しい。

2✗ 複合体Ⅱ(コハク酸脱水素酵素)はH⁺を汲み出さない。H⁺を汲み出すのは複合体Ⅰ・Ⅲ・Ⅳ。

3✗ O₂が還元されH₂Oとなるのは複合体Ⅳ(シトクロムcオキシダーゼ)。複合体Ⅲはシトクロムcへ電子を渡す。

5✗ NADHの方がFADH₂より多くのH⁺を汲み出す(NADHは複合体Ⅰ・Ⅲ・ⅣでH⁺を汲み出すため)。産生ATPもNADH(2.5)>FADH₂(1.5)。


第107回薬剤師国家試験 問113(一般)

糖新生に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 乳酸・脂肪酸・ロイシン・グルタミン酸などから合成される
  2. 主に骨格筋で起こる
  3. PEPCKはピルビン酸からPEPを生成する
  4. 中間体PEPの生成にはGTPが必要である
  5. グルカゴン刺激によりPEPCK遺伝子の発現が亢進する
解答と解説を見る

正解:4、5

4○ PEPCKはオキサロ酢酸(OAA)をPEP(ホスホエノールピルビン酸)に変換する反応でGTPを消費する(OAA + GTP → PEP + CO₂ + GDP)。正しい。

5○ グルカゴン→cAMP↑→PKA活性化→転写因子のリン酸化→PEPCK遺伝子発現↑→糖新生が促進される。正しい。

1✗ 偶数炭素脂肪酸とロイシン(・リシン)は糖新生の原料にならない。β酸化でアセチルCoAのみ生成→TCA回路で酸化分解されるが、正味のOAAが増加しないため糖新生不可。グルタミン酸(→α-KG→OAA)は糖原性アミノ酸で糖新生可能。

2✗ 糖新生は主に肝臓(および腎皮質)で行われる。骨格筋には糖新生酵素(G6Pase等)が乏しい。

3✗ PEPCKはオキサロ酢酸(OAA)→PEPを触媒する。ピルビン酸→OAAはピルビン酸カルボキシラーゼ(ビオチン依存・ATP消費)が触媒する。


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