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国試頻出!細胞生物学まとめ|細胞小器官・細胞周期・アポトーシス・翻訳後修飾を完全整理

📅 2026年5月15日
📖 この記事でわかること
  • 各細胞小器官の機能と「独自DNAを持つのはミトコンドリアのみ」を説明できる
  • 物質輸送の種類(単純拡散・促進拡散・能動輸送・膜動輸送)を区別できる
  • 細胞周期のチェックポイント・アポトーシスとネクローシスの違いを説明できる
  • 翻訳後修飾(γ-カルボキシル化・ユビキチン化・コラーゲンのヒドロキシル化)を説明できる
  • Gq共役受容体の下流シグナル(PLC→DAG+IP₃)とPKA・PKCの活性化因子を区別できる
目次
  1. 1.細胞小器官の機能
  2. ミトコンドリアの特徴
  3. 2.細胞膜と物質輸送
  4. 3.⏱️ 細胞周期とアポトーシス
  5. 細胞周期
  6. アポトーシス vs ネクローシス
  7. 4.翻訳後修飾
  8. γ-カルボキシル化とワルファリン
  9. コラーゲンの翻訳後修飾
  10. 5.遺伝子発現・シグナル伝達
  11. RNAプロセシング(真核生物)
  12. 核内受容体
  13. テロメアとテロメラーゼ
  14. プリオンタンパク質
  15. シグナル伝達
  16. 6.国試頻出まとめ
  17. 7.国試過去問チェック

細胞小器官の機能

細胞小器官 主な機能 国試ポイント
DNA複製・転写(mRNA合成) 核膜孔でRNA・タンパクが出入り
ミトコンドリア ATP産生・TCA回路・β酸化 独自の環状DNA70Sリボソーム
粗面小胞体(RER) 膜タンパク・分泌タンパクの合成・フォールディング シグナルペプチドにより標的化
滑面小胞体(SER) 脂質合成・CYP450薬物代謝・Ca²⁺貯蔵 ステロイドホルモン産生細胞で発達
ゴルジ体 タンパクの糖鎖付加・選別・分泌 シス→メディアン→トランスの順に通過
リソソーム 加水分解酵素による細胞内消化 内部は酸性(pH 4.5〜5)
プロテアソーム ユビキチン化タンパクの分解(26S複合体) ATP依存的・MHC class I提示に関与
ペルオキシソーム 超長鎖脂肪酸のβ酸化・カタラーゼによるH₂O₂分解 独自DNAを持たない
リボソーム タンパク質合成(翻訳) 真核:80S /原核・ミト:70S

ミトコンドリアの特徴

  • 独自の環状DNAを持つ → 母系遺伝(卵細胞由来)
  • 70Sリボソーム → クロラムフェニコール・テトラサイクリンで翻訳が抑制される
  • 二重膜構造 → 外膜(透過性高)+内膜(クリステ:電子伝達系が存在)
  • 起源 → 細菌の細胞内共生説(α-プロテオバクテリアに由来)

独自DNAを持つ細胞小器官=ミトコンドリアのみ
ペルオキシソーム・リソソーム・ゴルジ体は独自DNAを持たない
リソソームの内部は酸性(pH 4〜5)(塩基性ではない)


🚪 細胞膜と物質輸送

輸送様式 エネルギー 濃度勾配
単純拡散 不要 高→低 O₂・CO₂・NO・脂溶性薬物・エタノール
促進拡散 不要 高→低 グルコース(GLUT)・水(アクアポリン)
一次性能動輸送 ATP直接 低→高可 Na⁺/K⁺-ATPase・H⁺/K⁺-ATPase(胃壁細胞)
二次性能動輸送 Na⁺勾配 低→高可 SGLT(Na⁺-グルコース共輸送)・腎近位尿細管
エンドサイトーシス ATP 受容体介在性・高分子医薬品の取り込み
エクソサイトーシス ATP ノルアドレナリン・インスリン分泌

Na⁺/K⁺-ATPase:ATP1個でNa⁺ 3個を細胞へ・K⁺ 2個を細胞へ → 細胞内はK⁺高・Na⁺低に維持

NOは脂溶性気体 → 単純拡散(促進拡散ではない)
H⁺の胃壁細胞への分泌 → H⁺/K⁺-ATPase(能動輸送)(受動輸送ではない)
脂肪細胞のグルコース取り込み → GLUT4による促進拡散(エンドサイトーシスではない)
高分子医薬品の細胞内取り込み → エンドサイトーシス(膜形態変化を伴う)


⏱️ 細胞周期とアポトーシス

細胞周期

G₁期(成長)→ S期(DNA複製)→ G₂期(分裂準備)→ M期(分裂)→ G₁期
       ↑
     G₀期(静止期):神経細胞・心筋細胞など
チェックポイントタンパク 役割
p53 DNA損傷を感知→G1停止・アポトーシス誘導。変異→多くのがんに関与
Rb 脱リン酸化型がE2Fを抑制→G1/S移行を制御。変異→網膜芽細胞腫(RB1遺伝子)

G₀期(静止期)の細胞が多い集団は増殖が遅い
**p53変異はヒトのがんの約50%**に見られる「ゲノムの守護者」

アポトーシス vs ネクローシス

項目 アポトーシス ネクローシス
定義 プログラム細胞死(生理的) 事故的細胞死(病理的)
炎症 なし あり(細胞内容物が漏出)
形態 細胞縮小・アポトーシス小体形成 細胞膨張→膜破裂
DNA断片化 ラダー状(180bp単位) ランダム
エネルギー ATP依存 不要

アポトーシスの流れ(内因性経路):

DNA損傷・ストレス → Bcl-2↓ / Bax↑
→ ミトコンドリアからシトクロムc放出
→ カスパーゼ9 → カスパーゼ3活性化 → 細胞死

Bcl-2 = アポトーシス抑制(Bax = 促進)
Bcl-2過剰発現 → 濾胞性リンパ腫(t(14;18)転座)
ホスファチジルセリン:正常細胞では内層 → アポトーシス時に外層へ露出 → マクロファージが「eat me signal」として認識


✏️ 翻訳後修飾

修飾 標的残基 酵素・補因子 機能
γ-カルボキシル化 Glu残基 ビタミンK依存性 Ca²⁺結合能の付与(凝固因子・オステオカルシン)
ユビキチン化 Lys残基 E1→E2→E3リガーゼ プロテアソーム分解のシグナル
リン酸化 Ser・Thr・Tyr キナーゼ(ATP消費) シグナル伝達のON/OFF
N型グリコシル化 Asn残基 ER→ゴルジ体 タンパク安定性・細胞認識
ヒドロキシル化 Pro・Lys プロリル水酸化酵素(ビタミンC依存 コラーゲンの三重らせん安定化
GPIアンカー C末端 膜タンパク固定(PrPcなど)

γ-カルボキシル化とワルファリン

ビタミンK(KH₂)→ Glu残基をγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)に変換
                   → ビタミンKエポキシド(KO)
                   → VKOR(ビタミンKエポキシド還元酵素)でKH₂に再生
                       ↑ ワルファリンが阻害

γ-カルボキシル化される凝固因子:FII・FVII・FIX・FX・プロテインC・プロテインS

ワルファリン=VKORを阻害→ビタミンK依存性凝固因子の活性化を阻害
オステオカルシンもγ-カルボキシル化が必要(凝固因子だけではない)

コラーゲンの翻訳後修飾

  • アミノ酸配列:Gly-X-Yの繰り返し(Glyが3残基おきに必須→三重らせん形成)
  • X位:ヒドロキシプロリン(Pro→Hyp):プロリル水酸化酵素(ビタミンC補因子)が触媒
  • 三重らせん構造はαヘリックスとは別構造

ビタミンC不足 → コラーゲンのヒドロキシル化不全 → 壊血病
コラーゲンは細胞外マトリクスの成分(細胞骨格ではない)
コラーゲンの三重らせん ≠ αヘリックス


🔗 遺伝子発現・シグナル伝達

RNAプロセシング(真核生物)

DNA →[転写]→ pre-mRNA
         ↓ スプライシング(イントロン除去・エキソン連結)
       成熟mRNA(5'キャップ+ポリA尾部)
         ↓ 核外へ移行
       [翻訳] → タンパク質

pre-mRNAからイントロン除去→スプライシング(翻訳ではない)

核内受容体

核内受容体は転写因子型受容体。リガンドが結合→DNA上のHRE(ホルモン応答配列)に結合→遺伝子転写を調節。

受容体 リガンド
RAR レチノール(ビタミンA)→レチノイン酸
VDR ビタミンD₃→1,25(OH)₂D₃(活性型)
GR コルチゾール
TR T₃(甲状腺ホルモン)

核内受容体のリガンド前駆体 = レチノール(ビタミンA)
ナイアシン・ピリドキシン・パントテン酸・ビオチンは補酵素→核内受容体のリガンドにならない

テロメアとテロメラーゼ

項目 内容
テロメア 染色体末端の反復配列(ヒト:TTAGGG)。分裂ごとに短縮
テロメラーゼ RNA成分(TERC)を鋳型にテロメアを伸長する逆転写酵素
正常体細胞 テロメラーゼ活性低い→細胞老化
がん細胞 テロメラーゼ活性化→不死化

多くのがん細胞でテロメラーゼが活性化→不死化の原因の1つ
テロメアは複製起点ではない
テロメラーゼの鋳型はTERC(RNA成分)(tRNAではない)

プリオンタンパク質

特性 正常型 PrPc 異常型 PrPSc
二次構造 αヘリックス多い βシート多い
プロテアーゼ感受性 分解される 耐性(分解されにくい)
感染性 なし あり(PrPcをPrPScに変換)
膜固定 GPIアンカー(翻訳後修飾) GPIアンカーあり

シグナル伝達

キナーゼ 活性化因子 経路
PKA cAMP Gs共役受容体(β受容体等)→アデニル酸シクラーゼ→cAMP↑
PKC DAG+Ca²⁺ Gq共役受容体→PLC→PIP₂分解→DAG+IP₃
PKB(Akt) PI3K→PIP₃ 増殖因子受容体(RTK)

Gq経路の詳細:

Gq共役受容体 → PLC-β → PIP₂を分解
                ↓
    DAG(脂溶性)+IP₃(水溶性)
      ↓              ↓
   PKC活性化     小胞体からCa²⁺放出

Gq→PLC→PIP₂→DAG+IP₃(PKCはDAG+Ca²⁺で活性化)
PKAの活性化因子=cAMP(PKCではない)
PKCはSer/Thrをリン酸化(チロシンではない;チロシンをリン酸化するのはRTK)
脂溶性セカンドメッセンジャー=DAG(アラキドン酸ではない)


国試頻出まとめ

# ポイント 内容
1 独自DNAを持つ細胞小器官 ミトコンドリアのみ(ペルオキシソーム・リソソームは持たない)
2 リソソームのpH 酸性(pH 4〜5
3 NOの輸送 脂溶性気体 → 単純拡散
4 H⁺の胃壁細胞への分泌 H⁺/K⁺-ATPase(能動輸送)
5 アポトーシスの炎症 炎症なし(ネクローシスは炎症あり)
6 Bcl-2の役割 アポトーシス抑制(過剰発現→濾胞性リンパ腫)
7 γ-カルボキシル化 ビタミンK依存性。FII・FVII・FIX・FXに必要
8 コラーゲンのビタミンC プロリル水酸化酵素の補因子(欠乏→壊血病)
9 核内受容体の前駆体ビタミン レチノール(ビタミンA)→レチノイン酸(RAR)
10 Gq下流シグナル PLC→PIP₂→DAG(PKC活性化)+IP₃(Ca²⁺放出)

📝 国試過去問チェック

第111回薬剤師国家試験 問120(一般)

Gqタンパク質共役型受容体が活性化されたとき、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. GqタンパクはATPを加水分解する
  2. エフェクター酵素はホスホリパーゼCである
  3. セカンドメッセンジャー(脂溶性)はアラキドン酸である
  4. セカンドメッセンジャー(IP₃)は小胞体からCa²⁺を放出させる
  5. PKCは基質のチロシン残基をリン酸化する
解答と解説を見る

正解:2、4

2○ Gq共役受容体の下流エフェクター酵素はホスホリパーゼC(PLC-β)。PIP₂をDAGとIP₃に分解する。正しい。

4○ IP₃は小胞体の受容体に結合し、小胞体内のCa²⁺を細胞質へ放出させる。正しい。

1✗ GqはGTPを加水分解する(ATPではない)。Gタンパク質のαサブユニットは固有のGTPase活性を持つ。

3✗ 脂溶性セカンドメッセンジャーはDAG(ジアシルグリセロール)。アラキドン酸はDAGがジアシルグリセロールリパーゼで分解されて生じる別産物。

5✗ PKCはSer/Thrキナーゼ(Ser残基・Thr残基をリン酸化)。チロシンをリン酸化するのは受容体型チロシンキナーゼ(RTK)。


第110回薬剤師国家試験 問14(必須)

オステオカルシンとカルシウムイオンが結合できるようにする、グルタミン酸残基に対する翻訳後修飾はどれか。1つ選べ。

  1. アセチル化 2. メチル化 3. ミリストイル化 4. リン酸化 5. カルボキシ化
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正解:5. カルボキシ化

5○ γ-カルボキシル化(ビタミンK依存性)によりGlu残基がγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)に変換される。Gla残基はCa²⁺結合能を持ち、オステオカルシン(骨タンパク)や凝固因子(FII・FVII・FIX・FX)の活性化に必要。

1✗ アセチル化→ヒストンのLys残基など。Ca²⁺結合とは無関係。

2✗ メチル化→ヒストン・DNA。Ca²⁺結合とは無関係。

3✗ ミリストイル化→N末端のGly残基への脂肪酸付加。膜固定に関与。

4✗ リン酸化→Ser/Thr/Tyr残基。シグナル伝達のON/OFF。


第110回薬剤師国家試験 問41(必須)

細胞膜の形態変化を伴って高分子医薬品を細胞内へ取り込む輸送機構はどれか。1つ選べ。

  1. 単純拡散 2. 促進拡散 3. 一次性能動輸送 4. 二次性能動輸送 5. 膜動輸送
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正解:5. 膜動輸送

5○ 膜動輸送(エンドサイトーシス)は細胞膜が陥入して小胞を形成し高分子物質を取り込む。細胞膜の形態変化(陥入)を伴う点が特徴。高分子医薬品(抗体医薬品など)の細胞内取り込みに関与。

1✗ 単純拡散→脂溶性小分子(O₂・CO₂・NO)が濃度勾配に従って通過。膜形態変化なし。

2✗ 促進拡散→担体タンパク(GLUT等)を介して濃度勾配に従って通過。膜形態変化なし。

3✗ 一次性能動輸送→ATPを直接使用(Na⁺/K⁺-ATPase等)。膜形態変化なし。

4✗ 二次性能動輸送→Na⁺勾配を利用(SGLT等)。膜形態変化なし。


第110回薬剤師国家試験 問115(一般)

コラーゲンに関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. コラーゲンの三重らせん構造はαヘリックスである
  2. X位の残基はヒドロキシプロリンで、Proの翻訳後修飾により形成される
  3. グリシン残基が繰り返し存在することが三重らせん構造の形成に重要である
  4. ビタミンCはコラーゲン遺伝子の転写を促進する
  5. コラーゲン三量体は細胞内細胞骨格を構成する
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正解:2、3

2○ Gly-X-YのX位にはヒドロキシプロリンが多く、プロリル水酸化酵素(ビタミンC補因子)によりProからヒドロキシプロリンへと翻訳後修飾される。正しい。

3○ Gly-X-Yの繰り返し配列でGly(最小のアミノ酸)が3残基おきに存在し、三重らせんの内側に収まることが構造安定化に不可欠。正しい。

1✗ コラーゲンの三重らせんはαヘリックスとは異なる構造。3本のポリペプチド鎖が互いに巻き合う独自の超らせん構造。

4✗ ビタミンCはプロリル水酸化酵素の補因子(触媒反応に必要)であり、遺伝子転写を促進するわけではない。

5✗ コラーゲンは細胞外マトリクスの主要構成成分。細胞内細胞骨格(アクチン・チューブリン等)とは別。


第109回薬剤師国家試験 問12(必須)

核内のDNAとは別に独立したDNAを有する細胞小器官はどれか。1つ選べ。

  1. ペルオキシソーム 2. ミトコンドリア 3. リソソーム 4. ゴルジ体 5. 小胞体
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正解:2. ミトコンドリア

2○ ミトコンドリアは独自の環状DNAを持ち、母系遺伝(卵細胞由来)する。70Sリボソームを持つなど細菌に由来する特徴を持つ(細胞内共生説)。

1✗ ペルオキシソームは独自DNAを持たない。核ゲノムにコードされたタンパクで構成される。

3✗ リソソームは独自DNAを持たない。加水分解酵素を含む酸性小胞。

4✗ ゴルジ体は独自DNAを持たない。タンパクの糖鎖付加・輸送に関与。

5✗ 小胞体は独自DNAを持たない。タンパク合成(RER)・脂質合成(SER)に関与。


第109回薬剤師国家試験 問13(必須)

核内受容体のリガンドの前駆体となるビタミンはどれか。1つ選べ。

  1. ナイアシン 2. ピリドキシン 3. パントテン酸 4. レチノール 5. ビオチン
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正解:4. レチノール

4○ レチノール(ビタミンA)は体内でレチノイン酸に変換され、核内受容体RAR(レチノイン酸受容体)のリガンドとして機能する。DNA上のRARE(レチノイン酸応答配列)に結合して遺伝子転写を調節する。

1✗ ナイアシン→補酵素NAD⁺/NADP⁺の前駆体。核内受容体のリガンドにならない。

2✗ ピリドキシン(ビタミンB₆)→補酵素PLP。アミノ基転移反応等に関与。核内受容体のリガンドにならない。

3✗ パントテン酸(ビタミンB₅)→補酵素CoAの前駆体。核内受容体のリガンドにならない。

5✗ ビオチン(ビタミンB₇)→カルボキシラーゼの補因子。核内受容体のリガンドにならない。


第108回薬剤師国家試験 問14(必須)

サイクリックAMP(cAMP)の結合により活性化されるリン酸化酵素はどれか。1つ選べ。

  1. アデニル酸シクラーゼ 2. cAMPホスホジエステラーゼ 3. プロテインキナーゼA 4. プロテインキナーゼB(Akt) 5. プロテインキナーゼC
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正解:3. プロテインキナーゼA(PKA)

3○ cAMPはPKAの調節サブユニット(R)に結合すると触媒サブユニット(C)が遊離して活性化される。PKAはSer/Thr残基をリン酸化してシグナルを伝達。

1✗ アデニル酸シクラーゼはATPからcAMPを合成する酵素(PKAではない)。

2✗ cAMPホスホジエステラーゼはcAMPを分解する酵素(PKAを活性化しない)。

4✗ PKB(Akt)はPI3K→PIP₃→PDK1によって活性化(cAMPは関与しない)。

5✗ PKCはDAG+Ca²⁺によって活性化(cAMPは関与しない)。Gq共役受容体の下流。


第108回薬剤師国家試験 問111(一般)

物質の移動に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 一酸化窒素は、促進拡散により血管内皮細胞から移動する
  2. 水素イオンは、受動輸送により胃壁細胞から分泌される
  3. 原尿中のグルコースは、Na⁺との共輸送により腎臓の近位尿細管上皮細胞に取り込まれる
  4. 血中のグルコースの大部分は、エンドサイトーシスにより脂肪細胞に取り込まれる
  5. ノルアドレナリンは、エキソサイトーシスにより交感神経終末から分泌される
解答と解説を見る

正解:3、5

3○ 腎近位尿細管ではSGLT(Na⁺-グルコース共輸送体)によりNa⁺の濃度勾配を駆動力としてグルコースを再吸収する(二次性能動輸送)。正しい。

5○ ノルアドレナリンはシナプス小胞に蓄えられ、神経末端の脱分極によるCa²⁺流入を引き金にエキソサイトーシスで分泌される。正しい。

1✗ NOは脂溶性気体で単純拡散により拡散する。促進拡散(担体タンパクが不要)。

2✗ H⁺はH⁺/K⁺-ATPase(プロトンポンプ)による能動輸送で分泌される。受動輸送ではない。

4✗ 脂肪細胞へのグルコース取り込みはインスリン刺激によりGLUT4が細胞膜に移動し、促進拡散で取り込む。エンドサイトーシスではない。


第108回薬剤師国家試験 問116(一般)

リソソーム及びプロテアソームに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. リソソームは内部が塩基性で加水分解酵素を有する
  2. エンドサイトーシスによりリソソームへ運ばれたタンパク質はATP依存的に分解される
  3. プロテアソームは巨大な筒状のプロテアーゼ複合体で、ポリユビキチン化タンパク質を選択的に分解する
  4. プロテアソームはキラーT細胞へ提示されるウイルス由来タンパク質の分解に関わる
  5. プロテアソームはオートファゴソーム内に取り込まれてタンパク質分解を担う
解答と解説を見る

正解:3、4

3○ プロテアソーム(26S)は巨大な筒状プロテアーゼ複合体で、ポリユビキチン化(Lys残基にユビキチンが連鎖したタンパク)を認識して選択的に分解する(ATP依存的)。正しい。

4○ プロテアソームは細胞内タンパク(ウイルスタンパク等)を分解して短いペプチドを生成→MHCクラスIに結合してCD8⁺細胞傷害性T細胞(CTL)に提示。正しい。

1✗ リソソームの内部は酸性(pH 4〜5)(塩基性ではない)。酸性下で働く加水分解酵素を多数含む。

2✗ リソソームでの分解はATP不要(酸性加水分解酵素による単純な加水分解)。ATP依存的分解はプロテアソームの特徴。

5✗ オートファジーではオートファゴソームがリソソームと融合して内容物が分解される(プロテアソームはオートファゴソームに取り込まれない)。


第107回薬剤師国家試験 問13(必須)

pre-mRNAから切断されたイントロンを取り除き成熟mRNAを生成する反応はどれか。1つ選べ。

  1. 転写 2. 逆転写 3. スプライシング 4. RNA干渉 5. 翻訳
解答と解説を見る

正解:3. スプライシング

3○ スプライシングはpre-mRNAからイントロン(非コード配列)を除去してエキソン同士を連結し成熟mRNAを生成する反応。スプライソソームが触媒する。

1✗ 転写→DNAからpre-mRNAを合成する反応(RNAポリメラーゼが触媒)。

2✗ 逆転写→RNA→DNAの合成(レトロウイルスの逆転写酵素が触媒)。

4✗ RNA干渉(RNAi)→siRNA・miRNAがmRNAの分解や翻訳阻害を引き起こす機構。

5✗ 翻訳→成熟mRNAのコドンを読んでアミノ酸をつなぎタンパク質を合成する反応。


第107回薬剤師国家試験 問115(一般)

テロメアに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. テロメアは染色体の末端に存在し、特定のDNA塩基配列の繰り返し構造を含む
  2. テロメアを開始点としてDNAが複製される
  3. 生殖細胞系列の分裂時にはテロメアは短縮する
  4. 多くのがん細胞でテロメアを伸長させるテロメラーゼが発現している
  5. テロメア伸長の鋳型としてtRNAが利用される
解答と解説を見る

正解:1、4

1○ テロメアは染色体末端の特定の反復配列(ヒトではTTAGGGの6塩基が数千回繰り返される)から構成され、染色体の安定性を保護する。正しい。

4○ 正常体細胞ではテロメラーゼ活性が低く分裂ごとにテロメアが短縮して細胞老化に至るが、多くのがん細胞ではテロメラーゼが再活性化してテロメアを維持し不死化する。正しい。

2✗ テロメアはDNA複製の開始点(複製起点)ではない。複製起点はARS(自律複製配列)など別の配列。

3✗ 生殖細胞(精子・卵子)はテロメラーゼが活性を持つためテロメアが短縮しない(次世代に引き継がれる)。

5✗ テロメラーゼはRNA成分であるTERC(テロメラーゼRNA成分)を鋳型として使用する逆転写酵素。tRNAは関与しない。


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