🎯 語呂合わせ:「歩いて刺激!みな踏め!」

| 語呂 | 意味 |
|---|---|
| 歩いて | α1受容体(αをアルファ→歩いて) |
| 刺激 | 刺激薬(アゴニスト) |
| み | ミドドリン |
| な | ナファゾリン |
| 踏め | フェニレフリン |
📖 各薬物の解説
🟢 ミドドリン(み)
最大のポイント:起立性低血圧の治療薬
- プロドラッグ:体内でデスグリミドドリンに変換されて活性化
- α1受容体刺激 → 末梢血管収縮 → 血圧上昇
- 立ち上がったときのめまい・失神(起立性低血圧)に使用
🔵 ナファゾリン(な)
最大のポイント:鼻閉・充血除去の点鼻・点眼薬
- α1(・α2)受容体刺激 → 鼻粘膜・結膜の血管収縮
- 鼻閉改善(点鼻薬)・充血除去(点眼薬)に使用
- 連用すると反跳性充血(リバウンド)が起こるため注意
🔴 フェニレフリン(踏め)
最大のポイント:β作用なし→反射性徐脈が起こる
- α1受容体を選択的に刺激(β受容体への作用なし)
- 散瞳薬として点眼使用(眼底検査・手術前処置)
- 血圧上昇 → 圧受容体反射 → 反射性徐脈(心拍数低下)
🎯 国試で狙われるポイント3選
① α1受容体刺激の主な作用
器官 α1刺激の作用 血管 収縮→血圧上昇 瞳孔 散大(散瞳) 前立腺 収縮(排尿困難の原因) 鼻粘膜 血管収縮→鼻閉改善
② フェニレフリンはβ作用なし→反射性徐脈
エピネフリンやノルアドレナリンはα+β両方を刺激するが、フェニレフリンはα1のみ。 血圧上昇に対して圧受容体反射が起き、心拍数が**低下(反射性徐脈)**するのが特徴。
③ ミドドリンはプロドラッグ
ミドドリンはそのままでは活性がない。 体内でデスグリミドドリン(活性代謝物)に変換されてα1受容体を刺激する。
⚠️ ひっかけ注意!よくある誤り
× 「フェニレフリンは心拍数を増加させる」 → フェニレフリンはβ作用なし。血圧上昇への反射で心拍数は低下(反射性徐脈)。
× 「ノルアドレナリンはα1選択的刺激薬である」 → ノルアドレナリンはα1+α2+β1に作用。α1選択的ではない。
× 「ミドドリンはそのまま活性型として作用する」 → ミドドリンはプロドラッグ。体内でデスグリミドドリンに代謝されて活性化する。
× 「ナファゾリンの点鼻薬は長期使用できる」 → 連用すると**反跳性充血(リバウンド)**が起こるため、長期連用は禁忌。
📌 まとめ
| ミドドリン | ナファゾリン | フェニレフリン | |
|---|---|---|---|
| 語呂 | み | な | 踏め |
| 特徴 | プロドラッグ | 点鼻・点眼 | β作用なし |
| 主な用途 | 起立性低血圧 | 鼻閉・充血除去 | 散瞳・血圧上昇 |
「歩いて刺激!みな踏め!」でα1受容体刺激薬3薬を完璧に覚えよう!
✅ 確認問題
第111回 問33
活性代謝物がアドレナリンα₁受容体を刺激することで、起立性低血圧を改善するのはどれか。1つ選びなさい。
- ドブタミン
- ミルリノン
- ミドドリン
- アメジニウム
- ブクラデシン
答えを見る
正解:3
ミドドリンはプロドラッグ。体内で活性代謝物デスグリミドドリンに変換され、α₁受容体を刺激→末梢血管収縮→血圧上昇→起立性低血圧を改善する。
第110回(令和07年度)必須問題 問27
フェニレフリンの昇圧作用の機序はどれか。1つ選べ。
- アドレナリンα₁受容体刺激
- アドレナリンα₂受容体遮断
- アドレナリンβ₁受容体刺激
- カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ阻害
- ノルアドレナリン再取り込み阻害
答えを見る
正解:1
フェニレフリンはα₁受容体を選択的に刺激する薬物。血管平滑筋のα₁刺激→血管収縮→血圧上昇。β作用がないため反射性徐脈が生じやすいのも特徴。
第103回(平成30年度)一般理論問題 問152
交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- エフェドリンは、交感神経末梢からノルアドレナリンを遊離させるほか、アドレナリン受容体を直接刺激する。
- ミドドリンは、末梢血管平滑筋のアドレナリンα₁受容体を刺激することで血圧を上昇させる。
- クロニジンは、中枢神経系のアドレナリンα₂受容体を遮断することで交感神経終末からのノルアドレナリン遊離を抑制する。
- ラベタロールは、膀胱平滑筋(排尿筋)のアドレナリンβ₃受容体を遮断することで蓄尿機能を高める。
- カルベジロールは、K⁺チャネル開口作用とアドレナリンβ受容体遮断作用によって、血圧を低下させる。
答えを見る
正解:1・2
- 1→○ エフェドリンは間接型+直接型の交感神経作動薬。ノルアドレナリン遊離+α・β受容体直接刺激
- 2→○ ミドドリン(活性代謝物:デスグリミドドリン)がα₁刺激→血管収縮→血圧上昇
- 3→✕ クロニジンはα₂刺激薬(遮断ではない)。中枢α₂刺激→交感神経抑制→降圧
- 4→✕ ラベタロールはα₁+β遮断薬。膀胱β₃受容体の蓄尿機能亢進は誤り
- 5→✕ カルベジロールはα₁+β遮断薬。K⁺チャネル開口作用は持たない
第102回(平成29年度)必須問題 問29
ナファゾリンの充血除去作用の機序はどれか。1つ選べ。
- アドレナリンα₁受容体刺激
- アドレナリンα₂受容体刺激
- アドレナリンβ₁受容体刺激
- アドレナリンβ₂受容体遮断
- アドレナリンβ₃受容体刺激
答えを見る
正解:1
ナファゾリンはα₁(・α₂)受容体を刺激して鼻粘膜・結膜の血管を収縮させる。連用による反跳性充血(リバウンド充血)に注意。
第100回(平成27年度)一般理論問題 問153
交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- フェニレフリンは、アドレナリンα₁受容体を選択的に刺激して、血圧を上昇させる。
- フェントラミンは、非競合的にアドレナリンα₁受容体を遮断して、血圧を下降させる。
- ラベタロールは、アドレナリンβ受容体遮断作用があるため、血圧を上昇させることはない。
- ミドドリンは、アドレナリンα₂受容体を刺激することで、子宮平滑筋を収縮させる。
- チラミンは、短期間内に反復投与の際には急速耐性が発現され、昇圧効果が次第になくなる。
答えを見る
正解:1・5
- 1→○ フェニレフリンはα₁選択的刺激薬。血管収縮→血圧上昇
- 2→✕ フェントラミンは競合的α受容体遮断薬(非競合的ではない)
- 3→✕ ラベタロールはα₁+β遮断薬で降圧薬として使用(表現が不正確)
- 4→✕ ミドドリンはα₁刺激薬(α₂ではない)。子宮平滑筋収縮の記述も誤り
- 5→○ チラミンは間接型交感神経作動薬。頻回投与でノルアドレナリン枯渇→タキフィラキシー(急速耐性)が起こる
