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🏥 病態・薬物治療

徐脈性不整脈の治療薬を語呂合わせで覚える【薬剤師国試対策】

📅 2026年5月25日🔄 更新: 2026年6月10日
📖 この記事でわかること
  • 徐脈性不整脈の治療薬2つ(イソプレナリン・アトロピン)を語呂で瞬時に思い出せる
  • 第3度房室ブロックなど緊急性の高い徐脈に使う薬が分かる
  • 国試で問われる作用機序の違いを整理できる
目次
  1. 1.語呂合わせ:「徐々に急げ!あとつけろ!」
  2. 2.各薬物の解説
  3. イソプレナリン(急げ)
  4. アトロピン(あとつけろ)
  5. 3.国試で狙われるポイント
  6. ① 作用機序の違い
  7. ② 徐脈性不整脈の代表:完全房室ブロック(第3度)
  8. ③ ひっかけ:徐脈を悪化させる薬は「使わない」
  9. 4.ひっかけ注意!
  10. 5.まとめ
  11. 6.確認問題
  12. 第107回(令和04年度)一般理論問題 問159
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語呂合わせ:「徐々に急げ!あとつけろ!」

徐脈性不整脈治療薬の語呂合わせ

語呂 意味
徐々に 脈性不整脈
急げ イソプレナリン(β刺激→心拍数↑)
あとつけろ アトロピン(抗コリン→迷走神経遮断→心拍数↑)

各薬物の解説

イソプレナリン(急げ)

  • β1・β2受容体刺激薬(非選択的βアゴニスト)
  • 心臓のβ1受容体を刺激 → 心拍数増加・房室伝導促進
  • 作用:洞結節の自動能↑、房室結節の伝導速度↑
  • 投与経路:静脈内投与(点滴)
  • 注意:頻脈・心室性不整脈のリスクあり

アトロピン(あとつけろ)

  • 抗コリン薬(ムスカリン受容体拮抗薬)
  • 迷走神経(副交感神経)を遮断 → 心拍数増加・房室伝導改善
  • 作用:洞結節の自動能↑(迷走神経抑制解除)、房室結節の伝導速度↑
  • 投与経路:静脈内投与
  • 注意:口渇・排尿障害・眼圧上昇(緑内障禁忌)

国試で狙われるポイント

① 作用機序の違い

イソプレナリン アトロピン
分類 β受容体刺激 抗コリン薬(ムスカリン受容体遮断薬)
心拍数↑の仕組み β1刺激 → 直接的に洞結節↑ 迷走神経遮断 → 間接的に洞結節↑
房室伝導 促進 促進

② 徐脈性不整脈の代表:完全房室ブロック(第3度)

  • P波とQRS波が完全に解離(PP間隔一定・RR間隔一定・PR間隔バラバラ)
  • 心拍数は著しく低下(30〜40回/分)
  • 緊急時の初期治療 → アトロピン静注 + イソプレナリン点滴
  • 根本治療 → 恒久ペースメーカー植込み

③ ひっかけ:徐脈を悪化させる薬は「使わない」

  • アミオダロン(クラスⅢ抗不整脈薬)→ 頻脈性不整脈に使う
  • ランジオロール(β1遮断薬)→ 頻脈の抑制に使う
  • これらは徐脈を悪化させるため禁忌

ひっかけ注意!

× 「アトロピンはβ受容体を刺激して心拍数を上げる」 → アトロピンはムスカリン受容体遮断(抗コリン)。β受容体とは無関係。

× 「イソプレナリンは迷走神経を遮断して心拍数を上げる」 → イソプレナリンはβ1受容体を直接刺激して心拍数を上げる。

× 「徐脈性不整脈にアミオダロンを使う」 → アミオダロンは頻脈性不整脈(心房細動・心室性不整脈)の治療薬。徐脈には禁忌。


まとめ

薬物 分類 作用機序 主な適応
イソプレナリン β刺激薬 β1受容体刺激 → 心拍数↑ 徐脈性不整脈・房室ブロック
アトロピン 抗コリン薬 ムスカリン受容体遮断 → 迷走神経↓ → 心拍数↑ 徐脈性不整脈・迷走神経反射

「徐々に急げ!あとつけろ!」で徐脈性不整脈の治療薬を完璧に覚えよう!


確認問題

第107回(令和04年度)一般理論問題 問159

60歳男性。基礎疾患を指摘されたことはない。1週間前から1日に数回めまいを感じるようになった。今朝、強いめまいとふらつきを覚え、救急外来を受診した。来院時の血圧は118/84 mmHg、脈拍数32回/分であった。心電図ではP波とQRS波が全く無関係に出現し、PP間隔とRR間隔がそれぞれ一定で、PR間隔は不規則であった。また、P波よりQRS波の出現頻度が少なかった。

この患者の初期治療に適切な薬物はどれか。2つ選べ。

  1. アミオダロン
  2. ニトログリセリン
  3. ランジオロール
  4. アトロピン
  5. イソプレナリン
答えを見る

正解:4・5

心電図所見(P波とQRS波が無関係、PP間隔・RR間隔それぞれ一定、PR間隔不規則、P波よりQRS波の出現頻度が少ない)→ 完全房室ブロック(第3度房室ブロック)

脈拍数32回/分の高度徐脈に対する初期治療:

  • 4. アトロピン → 抗コリン作用で迷走神経を遮断し心拍数を増加させる
  • 5. イソプレナリン → β1受容体刺激により心拍数・房室伝導を改善する

1のアミオダロン・3のランジオロールは徐脈を悪化させるため禁忌。2のニトログリセリンは血管拡張薬(狭心症治療薬)で不整脈治療には使わない。

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