天然放射性核種とは、自然界に元々存在する放射性物質のこと。国試では「どれが天然でどれが人工か」「どんな線を出すか」が頻出です。
語呂合わせで一気に覚えましょう!
語呂合わせ:カリッと炭火、鳥うま!

| 語呂 | 核種 | 読み方 |
|---|---|---|
| カリ | ⁴⁰K | カリウム40 |
| 炭 | ¹⁴C | 炭素14 |
| 鳥 | ³H | トリチウム(重水素の仲間) |
これら3つは自然界に存在する天然放射性核種です。
各核種の特徴
カリウム40(⁴⁰K)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原子番号 | 19 |
| 質量数 | 40 |
| 壊変方式 | β⁻壊変(89%)+電子捕獲・γ線(11%) |
| 半減期 | 約12.8億年 |
| 体内集積 | 筋肉・全身 |
食品から摂取される天然放射性核種の中で最も量が多い。
α線ではなくβ⁻線(+γ線)を放出する点に注意!
炭素14(¹⁴C)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原子番号 | 6 |
| 質量数 | 14 |
| 壊変方式 | β⁻壊変 |
| 半減期 | 約5730年 |
宇宙線が大気中の窒素(¹⁴N)に当たって生成される。遺跡の年代測定に利用される。
トリチウム(³H)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原子番号 | 1 |
| 質量数 | 3 |
| 壊変方式 | β⁻壊変 |
| 半減期 | 約12.3年 |
水素の放射性同位体。低エネルギーのβ線のみを放出する。
天然 vs 人工 放射性核種
| 天然放射性核種 | 人工放射性核種 |
|---|---|
| ⁴⁰K(カリウム) | ⁹⁰Sr(ストロンチウム)→ 骨に集積 |
| ¹⁴C(炭素) | ¹³¹I(ヨウ素)→ 甲状腺に集積 |
| ³H(トリチウム) | ¹³⁷Cs(セシウム)→ 筋肉・全身に集積 |
| ²²⁶Ra(ラジウム) | ²³⁹Pu(プルトニウム) |
| ²²²Rn(ラドン) | ⁹⁹ᵐTc(テクネチウム) |
実効半減期の計算
実効半減期(T有効)は物理学的半減期(Tp)と生物学的半減期(Tb)から求める:
1/T有効 = 1/Tp + 1/Tb
例:⁹⁰SrのTp = 28.8年、Tb = 50年の場合
1/T有効 = 1/28.8 + 1/50 = 50/1440 + 28.8/1440 = 78.8/1440
T有効 = 1440/78.8 ≈ 18.3年(31.2年ではない!)
α線の体内被曝に注意
²²⁶Raなどのα線は、体外からは皮膚で遮蔽されるため損傷は小さいが、体内被曝では非常に大きな生体損傷を与える。
β⁻線・γ線と比べてα線の体内被曝は損傷が「大きい」。
国試で確認
第107回問138(正解:1・3)
- 食品から摂取される天然放射性核種の中で、最も量が多いのは⁴⁰Kである。→ 正しい
- ⁴⁰Kは、α線を放出して崩壊する。→ 誤り(β⁻線+γ線)
- 体内に取り込まれた人工放射性核種¹³⁷Csは、生体内で筋肉(全身)に集積する。→ 正しい
- ⁹⁰SrのT有効は31.2年となる。→ 誤り(正しくは18.3年)
- ²²⁶Raのα線は体内被曝による生体損傷が小さい。→ 誤り(体内被曝では大きい)
第101回問24(正解:1)
自然放射線被曝のもととなる放射性核種 → ⁴⁰K
⁹⁰Sr・¹³¹I・¹³⁷Cs・²³⁹Puはすべて人工放射性核種。
まとめ
| 語呂 | 核種 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| カリ | ⁴⁰K | 食品中最多・β⁻線放出・筋肉集積 |
| 炭 | ¹⁴C | 年代測定・β⁻線放出 |
| 鳥 | ³H | 低エネルギーβ⁻線のみ |
