マスコット薬スタ
💉 薬理

国試頻出!ホルモン関連薬の作用機序まとめ|副腎皮質・性ホルモン・甲状腺・成長ホルモンを完全整理

📅 2026年5月14日
📖 この記事でわかること
  • ホルモン関連薬の分類(ホルモン補充・合成阻害・受容体作動/拮抗)がわかる
  • 副腎皮質・性ホルモン・下垂体関連薬の代表薬の特徴が覚えられる
  • 第111回国試の過去問(問166)で実戦練習できる
目次
  1. 1.ホルモン関連薬の全体像
  2. 2.副腎皮質ホルモン関連薬
  3. 3.性ホルモン関連薬
  4. 4.下垂体ホルモン関連薬
  5. 5.第111回 国試過去問チェック

ホルモン関連薬の全体像

ホルモン関連薬は目的によって3種類に大別されます。

分類 目的
ホルモン補充(作動薬) 不足しているホルモンを補う インスリン・テリパラチド・リュープロレリン
ホルモン合成阻害薬 過剰なホルモン産生を抑える プロピルチオウラシル・フィナステリド
受容体拮抗薬 ホルモンの過剰作用をブロック スピロノラクトン・フルタミド

副腎皮質ホルモン関連薬

副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)製剤

薬物 作用機序 特徴
テトラコサクチド 副腎皮質束状層のACTH受容体(MC2R)を刺激 → コルチゾール産生↑ クッシング症候群の診断(負荷試験)・炎症性疾患

副腎皮質ステロイド合成阻害薬

薬物 阻害する酵素 適応
メチラポン **11β-ヒドロキシラーゼ(CYP11B1)**阻害→コルチゾール合成↓ クッシング症候群
オシロドロスタット **11β-ヒドロキシラーゼ(CYP11B1)**阻害 クッシング症候群
ミトタン 副腎皮質の細胞毒性→コルチゾール↓ 副腎皮質がん

メチラポンのポイント:3β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素(3β-HSD)ではなく11β-ヒドロキシラーゼを阻害する!

性ホルモン関連薬

男性ホルモン関連薬

薬物 作用機序 適応
フィナステリド 5α還元酵素(Ⅱ型)阻害 → テストステロン→ジヒドロテストステロン(DHT)変換↓ 男性型脱毛症・前立腺肥大症
デュタステリド 5α還元酵素(Ⅰ型+Ⅱ型)阻害 前立腺肥大症
フルタミド アンドロゲン受容体拮抗(抗アンドロゲン) 前立腺がん

女性ホルモン関連薬

薬物 作用機序 適応
クロミフェン エストロゲン受容体の競合的拮抗(視床下部) → GnRH↑→FSH/LH↑→排卵誘発 無排卵性不妊
レトロゾール アロマターゼ阻害→エストロゲン合成↓ 乳がん・不妊治療
タモキシフェン 乳腺でエストロゲン受容体を拮抗 乳がん(ホルモン受容体陽性)

下垂体ホルモン関連薬

プロラクチン分泌抑制薬

薬物 作用機序 特徴
カベルゴリン 下垂体前葉のドパミンD₂受容体を刺激 → プロラクチン分泌↓ 高プロラクチン血症・プロラクチノーマ
ブロモクリプチン D₂受容体刺激。パーキンソン病にも使用 高プロラクチン血症

国試ポイント:カベルゴリンはD₂受容体を**「遮断」ではなく「刺激」することでプロラクチンを抑制**する(ドパミンはプロラクチン分泌の抑制性調節因子のため)

成長ホルモン関連薬

薬物 作用機序 適応
ソマトロピン 成長ホルモン受容体刺激 GH分泌不全性低身長
オクトレオチド ソマトスタチン受容体刺激(持続型) → GH・インスリン・グルカゴン分泌↓ 先端巨大症・ホルモン産生腫瘍
ペグビソマント GH受容体拮抗(アンタゴニスト) 先端巨大症

GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)関連薬

薬物 投与方法 作用 適応
リュープロレリン 皮下注(持続的) GnRH受容体のダウンレギュレーション→FSH/LH↓→テストステロン↓ 前立腺がん・子宮内膜症
ゴセレリン 皮下埋込み 同上 前立腺がん・乳がん

注意:GnRHアゴニストを持続的に投与するとGnRH受容体がダウンレギュレーションして逆にゴナドトロピン分泌が抑制される(フレアアップ現象に注意)

第111回 国試過去問チェック

問166(第111回 一般問題)

ホルモン関連薬の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. テトラコサクチドは、副腎皮質束状層のACTH受容体を刺激して、糖質コルチコイドの生成・分泌を促す。
  2. オシロドロスタットは、ソマトスタチン受容体を刺激して、成長ホルモンや消化管ホルモンの分泌を持続的に抑制する。
  3. カベルゴリンは、下垂体前葉のドパミンD₂受容体を遮断して、プロラクチン分泌を抑制する。
  4. フィナステリドは、5α-還元酵素を阻害して、テストステロンからジヒドロテストステロンへの変換を抑制する。
  5. メチラポンは、3β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素を阻害して、アルドステロン生成を抑制する。

正答:1・4

解説:

  • 1:○ テトラコサクチド=ACTH製剤。ACTH受容体刺激→コルチゾール産生↑
  • 2:× オシロドロスタットは11β-ヒドロキシラーゼ(CYP11B1)阻害薬(ソマトスタチン受容体刺激はオクトレオチド)
  • 3:× カベルゴリンはD₂受容体を刺激する(遮断ではない)。ドパミンがプロラクチン分泌を抑制するため
  • 4:○ フィナステリド=5α還元酵素阻害→DHT産生↓
  • 5:× メチラポンは11β-ヒドロキシラーゼを阻害(3β-HSDではない)
💊

この記事が役に立ったら...

他の国試対策記事もチェックしてみてください!

💉 薬理の記事一覧ホームへ
国試頻出!ホルモン関連薬の作用機序まとめ|副腎皮質・性ホルモン・甲状腺・成長ホルモンを完全整理|薬スタ