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【薬剤師国試対策】光の性質を徹底整理|屈折・全反射・偏光・干渉・散乱

📅 2026年5月19日🔄 更新: 2026年5月19日
📖 この記事でわかること
  • 全反射の臨界角の条件を説明できる
  • 絶対屈折率の正しい定義を説明できる
  • 偏光板を通すと直線偏光が得られることを説明できる
  • 光の干渉・散乱(レイリー/チンダル/ラマン)の違いを説明できる
  • 粉末X線回折における2θの意味を説明できる
目次
  1. 1.全反射と屈折率
  2. 2.偏光と旋光
  3. 偏光
  4. 旋光と比旋光度
  5. 3.光の干渉
  6. 4.X線回折
  7. 5.光の散乱
  8. 6.国試頻出まとめ
  9. 7.国試過去問チェック

🔄 全反射と屈折率

密な媒質 → 疎な媒質(例:水中から空気へ)のとき、入射角が臨界角 θc を超えると全反射が起こる。

条件 現象
入射角 < 臨界角 θc 屈折光と反射光が生じる
入射角 > 臨界角 θc 全反射(すべて反射される)

⚠️ 全反射は「臨界角より大きい」入射角のとき!
「臨界角より小さい」では全反射しない。

絶対屈折率:「真空中からある媒質」に入射するときの屈折率(n = c/v)
「媒質から真空中へ」の方向は逆(1/n になる)


🌐 偏光と旋光

偏光

自然光を偏光板(ニコルプリズムなど)に通すと、特定の1方向に振動する直線偏光が取り出せる。

⚠️ 偏光板を通すと「楕円偏光」ではなく「直線偏光」!

旋光と比旋光度

光学活性物質(不斉炭素を含む物質)が直線偏光の振動面を回転させる性質を旋光性という。

[α]²⁰_D = α / (l × c)

記号 意味
α 観測された旋光度(°)
l セルの長さ(dm)
c 濃度(g/mL)
D ナトリウムD線(589 nm)

エナンチオマー:比旋光度の絶対値が等しく、符号(方向)が逆
ジアステレオマー:比旋光度の絶対値も異なる


🌊 光の干渉

2つの光が同じ位置に到達するとき、位相の関係によって強め合う・弱め合う。

条件 現象
位相が一致(同位相) 強め合う干渉
位相が逆(逆位相) 弱め合う干渉

📡 X線回折

X線が結晶に照射されると格子面で回折パターンを生じる(ブラッグの法則:2d sin θ = nλ)。

パラメータ
横軸 2θ(2i):入射角の2倍
縦軸 回折強度

粉末X線回折の横軸 = 2θ(2i)!
θ(i)そのもの・sin θ・√i は横軸には使わない。


💨 光の散乱

散乱の種類 条件・特徴
レイリー散乱 粒子 << 波長(分子レベル)・波長の4乗に反比例 青空(短波長の青が強く散乱)
チンダル散乱 粒子サイズが波長程度(コロイド粒子) コロイド溶液の白濁
ラマン散乱 非弾性散乱・散乱光の波長が変化 ラマン分光法

レイリー散乱 ∝ 1/λ⁴(短波長ほど強く散乱 → 空が青く見える)

⚠️ ラマン散乱は非弾性散乱(波長が変化)。レイリー・チンダルは弾性散乱(波長は変わらない)。


📋 国試頻出まとめ

# ポイント 内容
1 全反射の条件 入射角 > 臨界角 のとき
2 絶対屈折率の定義 真空→媒質に入射するときの屈折率(逆方向は誤り)
3 偏光板を通した光 直線偏光(楕円偏光ではない)
4 比旋光度 [α] = α/(l×c)、Dはナトリウム線(589 nm)
5 エナンチオマーの旋光 絶対値が等しく符号が逆
6 干渉の条件 位相が一致 → 強め合う
7 粉末X線回折の横軸 2θ(2i)
8 レイリー散乱 波長の4乗に反比例・短波長が強い
9 ラマン散乱 非弾性散乱(波長変化あり)

📝 国試過去問チェック

第109回薬剤師国家試験 問4(必須)

粉末X線回折パターンの横軸に表されるパラメータはどれか。1つ選べ。 ただし、i は入射X線と格子面群との間の角度である。

1. 2i

2. i

3. i/2

4. √i

5. sin i

解答と解説を見る

正解:1

粉末X線回折パターンの**横軸は 2θ(= 2i)**が使用される。入射X線と回折X線のなす角度が 2θ になるため、検出器を 2θ の位置に設置して測定する。

1○ 2i。正しい。

2✗ i(θそのもの)は横軸には使用しない。

3✗ i/2 は標準的なパラメータではない。

4✗ √i は使われない。

5✗ sin i はブラッグの法則の計算式(2d sin θ = nλ)に登場するが、横軸のパラメータには使わない。


第109回薬剤師国家試験 問99(一般)

光の性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1. 光が臨界角より小さい入射角で入射すると、すべての光は境界面で全反射する。

2. ある媒質から真空中に入射する光の屈折率を絶対屈折率という。

3. 自然光を偏光板に通すと、特定の方向に振動面をもつ楕円偏光を取り出せる。

4. 光が物質に当たったときに四方八方へ進行方向が散らばる現象を散乱という。

5. 2つの光は位相が一致すると干渉して強め合う。

解答と解説を見る

正解:4、5

4○ 散乱とは、光が物質に当たったときに四方八方へ進行方向が変わる現象。正しい。

5○ 位相が一致(同位相)すると強め合う干渉が起こる。正しい。

1✗ 全反射は「入射角が臨界角より大きいとき」に起こる。「臨界角より小さい」では屈折光が生じ、全反射しない。

2✗ 絶対屈折率は「真空中からある媒質に入射するときの屈折率」。選択肢は「媒質から真空中へ」と方向が逆であり誤り。

3✗ 偏光板を通すと直線偏光が得られる。楕円偏光は2つの直線偏光を合成した状態であり、偏光板を通しただけでは得られない。


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