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💉 薬理

国試頻出!片頭痛治療薬の作用機序まとめ|トリプタン・CGRP抗体・カルシウム拮抗薬を完全整理

📅 2026年5月14日
📖 この記事でわかること
  • 片頭痛の病態と治療薬の分類(急性期治療薬・予防薬)がわかる
  • トリプタン系・CGRP関連薬・カルシウム拮抗薬の作用機序が覚えられる
  • 第111回国試の過去問(問156)で実戦練習できる
目次
  1. 1.片頭痛の病態
  2. 2.急性期治療薬(発作時に使用)
  3. 3.予防薬(発作を減らす目的で毎日服用)
  4. 4.片頭痛治療薬まとめ
  5. 5.第111回 国試過去問チェック

片頭痛の病態

片頭痛の発症には三叉神経血管説が重要です:

  1. 三叉神経が活性化
  2. 神経終末からCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)・サブスタンスPなどが放出
  3. 脳血管が拡張・炎症(神経原性炎症)
  4. 拍動性頭痛が発生

→ 治療は「脳血管を収縮させる」か「CGRP/炎症を抑える」が主な戦略

急性期治療薬(発作時に使用)

トリプタン系(5-HT₁B/₁D受容体作動薬)

セロトニン5-HT₁B受容体を刺激 → 脳血管収縮 → 拡張した血管を元に戻す
5-HT₁D受容体を刺激 → 三叉神経末端からのCGRP・サブスタンスP放出↓ → 神経原性炎症↓

薬物 特徴
スマトリプタン 最初のトリプタン。皮下注・経口・点鼻薬あり
エレトリプタン 経口。スマトリプタンより脳移行性↑
ゾルミトリプタン 5-HT₁B/₁D両方を刺激。鼻スプレーあり
リザトリプタン 速効性
ナラトリプタン 作用時間が長い

禁忌:虚血性心疾患・脳血管障害(血管収縮作用のため)

ラスミジタン(5-HT₁F受容体作動薬)

5-HT₁F受容体選択的刺激 → CGRP放出↓(血管収縮なし)
心血管疾患患者にも使用可能(トリプタンの禁忌例に)

アセトアミノフェン・NSAIDs

軽〜中等度発作の第一選択。プロスタグランジン産生を抑制して痛覚閾値を上げます。

予防薬(発作を減らす目的で毎日服用)

CGRP関連薬(抗体製剤)

抗CGRP抗体

薬物 標的 特徴
ガルカネズマブ CGRPそのものに結合 月1回皮下注
フレマネズマブ CGRPに結合 月1回または3ヶ月に1回

抗CGRP受容体抗体

薬物 標的 特徴
エレヌマブ CGRP受容体に結合 月1回皮下注

覚え方:「マブ(mab)=抗体製剤」。ガルカネズマブはCGRP分子を、エレヌマブはCGRP受容体をブロック

カルシウム拮抗薬

脳血管の過剰な収縮・拡張を抑制します。

薬物 特徴
ロメリジン 脳血管選択的Ca²⁺拮抗。片頭痛予防の第一選択薬の一つ
フルナリジン 脳循環改善

β遮断薬

薬物 特徴
プロプラノロール 片頭痛予防に有効(機序は不明確)
メトプロロール β₁選択的

抗てんかん薬

薬物 特徴
バルプロ酸 片頭痛予防に有効。妊婦禁忌
トピラマート 片頭痛予防に有効

抗うつ薬

アミトリプチリン(三環系):セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害→片頭痛予防

片頭痛治療薬まとめ

薬物 分類 作用機序のキーワード
エレトリプタン 急性期・トリプタン 5-HT₁B受容体刺激→脳血管収縮
ゾルミトリプタン 急性期・トリプタン 5-HT₁F受容体刺激→CGRP放出↓
エレヌマブ 予防・抗体 CGRP受容体結合
ガルカネズマブ 予防・抗体 CGRP分子結合
ロメリジン 予防・Ca拮抗薬 脳血管Ca²⁺拮抗

第111回 国試過去問チェック

問156(第111回 一般問題)

片頭痛治療薬の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. エレトリプタンは、セロトニン5-HT₁B受容体を刺激して、脳血管を収縮させる。
  2. ゾルミトリプタンは、セロトニン5-HT₁F受容体を選択的に刺激して、ニューロペプチドの放出を抑制する。
  3. エレヌマブは、電位依存性Ca²⁺チャネルに結合して、ニューロペプチドの放出を抑制する。
  4. ガルカネズマブは、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)に結合して、神経原性炎症を抑制する。
  5. ロメリジンは、プロスタグランジンE₂の産生を抑制して、痛覚閾値を上昇させる。

正答:1・4

解説:

  • 1:○ エレトリプタン=5-HT₁B受容体刺激→脳血管収縮
  • 2:× ゾルミトリプタンは5-HT₁B/₁D受容体を刺激(₁Fではない)。₁F選択的なのはラスミジタン
  • 3:× エレヌマブはCGRP受容体に結合する抗体(Ca²⁺チャネルではない)
  • 4:○ ガルカネズマブ=CGRP分子に結合→神経原性炎症↓
  • 5:× ロメリジンはCa²⁺拮抗薬(プロスタグランジン産生抑制はNSAIDs)
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