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💉 薬理

国試頻出!呼吸器系薬の作用機序まとめ|喘息・COPD・特発性肺線維症治療薬を完全整理

📅 2026年5月15日
📖 この記事でわかること
  • 気管支喘息の治療薬の分類と作用機序が整理できる
  • LABA・LAMA・ICSの違いと使い分けがわかる
  • 特発性肺線維症(IPF)治療薬(ピルフェニドン・ニンテダニブ)が覚えられる
  • 第110回国試の過去問で実戦練習できる
目次
  1. 1.気管支喘息の治療
  2. 2.COPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療
  3. 3.特発性肺線維症(IPF)の治療
  4. 4.国試頻出まとめ
  5. 5.国試過去問チェック

🫁 気管支喘息の治療

喘息の病態: 気道の慢性炎症 → 気道過敏性↑ → 気道攣縮・狭窄

【β₂刺激薬(SABA・LABA)の作用機序】
β₂受容体を刺激
  ↓
Gs(刺激性Gタンパク)→ アデニル酸シクラーゼ↑
  ↓
cAMP↑ → PKA(プロテインキナーゼA)活性化
  ↓
気道平滑筋弛緩
  ↓
気管支拡張

SABA(短時間型):サルブタモール・テルブタリン → 発作時即効
LABA(長時間型):サルメテロール・ホルモテロール → 長時間維持(ICSとの配合剤)

【LAMA(長時間作用型抗コリン薬)の作用機序】
M(ムスカリン)受容体を遮断
  ↓
気道平滑筋の収縮シグナル↓
  ↓
気管支拡張(COPDに特に有効)

【テオフィリンの作用機序】
ホスホジエステラーゼ(PDE)を阻害
  ↓
cAMPの分解↓ → cAMP↑
  ↓
気道平滑筋弛緩 → 気管支拡張
(治療域が狭い → TDM必要)

【ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)の作用機序】
アレルゲン → 肥満細胞からLTC₄・LTD₄・LTE₄放出
  ↓
通常:LT受容体に結合 → 気道炎症・攣縮
  ↓ ← LTRA(モンテルカスト・プランルカスト)でブロック
LT受容体を遮断 → 気道炎症・攣縮↓
分類 薬剤例 作用機序
吸入ステロイド薬(ICS) フルチカゾン・ブデソニド 気道炎症を抑制(長期管理の第一選択)
SABA(短時間作用型β₂刺激薬) サルブタモール・テルブタリン β₂受容体刺激 → 気管支拡張(発作時即効)
LABA(長時間作用型β₂刺激薬) サルメテロール・ホルモテロール β₂受容体刺激 → 気管支拡張(長時間維持)
LAMA(長時間作用型抗コリン薬) チオトロピウム・グリコピロニウム M受容体遮断 → 気管支拡張(COPDに特に有効)
テオフィリン テオフィリン徐放製剤 PDE阻害 → cAMP↑ → 気管支拡張
LTRA(ロイコトリエン受容体拮抗薬) モンテルカスト・プランルカスト LTC₄/LTD₄/LTE₄受容体を遮断 → 気道炎症・攣縮↓
抗IgE抗体 オマリズマブ IgEに結合 → 肥満細胞からのヒスタミン放出↓
抗IL-5抗体 メポリズマブ IL-5を阻害 → 好酸球性炎症↓
抗IL-4/IL-13抗体 デュピルマブ 2型炎症↓

✅ ICSとLABAは配合剤として使用されることが多い(フルチカゾン/サルメテロール、ブデソニド/ホルモテロール等)


🌬️ COPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療

COPDの病態
タバコ煙などによる肺の慢性炎症・気腫
  ↓
不可逆的な気流制限(喘息と異なりステロイドが効きにくい)

【治療の方針】
LAMAが第一選択(副交感神経遮断→気管支拡張)
  ↓
不十分な場合
  ↓
LABA追加 または LAMA+LABA配合剤
  ↓
増悪を繰り返す場合
  ↓
ICS追加(喘息合併時)・PDE4阻害薬(ロフルミラスト)
治療薬 主な薬剤 使い分け
LAMA チオトロピウム・グリコピロニウム 第一選択(COPD)
LABA インダカテロール・ビランテロール 気管支拡張
ICS(+LABA) フルチカゾン/サルメテロール等 増悪予防(喘息合併時)
PDE4阻害薬 ロフルミラスト 炎症↓(重症COPD)

COPDにはLAMAが第一選択(喘息はICS+LABAが中心)


🔬 特発性肺線維症(IPF)の治療


IPFの病態
原因不明の慢性炎症 → 肺に線維組織が蓄積
  ↓
TGF-β・PDGF・VEGF・FGFなどの増殖因子が活性化
  ↓
線維化が進行 → 肺機能低下

【ピルフェニドンの作用】
TGF-βシグナルを抑制
  ↓
抗線維化・抗炎症・抗酸化作用
  ↓
線維化の進行を抑制

【ニンテダニブの作用】
PDGFR・VEGFR・FGFRの
チロシンキナーゼを阻害
  ↓
増殖因子シグナル↓ → 線維化↓

⚠️ 副作用:光線過敏症 ⚠️ 副作用:下痢・肝障害

薬剤 作用機序 注意点
ピルフェニドン 抗線維化・抗炎症・抗酸化(TGF-β↓) 光線過敏症
ニンテダニブ PDGFR・VEGFR・FGFRチロシンキナーゼ阻害 → 線維化↓ 下痢・肝障害

⚠️ ブレオマイシンは肺毒性(肺線維症)を引き起こす抗癌薬 → IPFの治療には使用しない


📋 国試頻出まとめ

# ポイント
1 喘息長期管理の第一選択:ICS(吸入ステロイド薬)→ 気道炎症を根本から抑制
2 β₂刺激薬:β₂→Gs→アデニル酸シクラーゼ→cAMP↑→PKA→平滑筋弛緩→気管支拡張
3 SABA(サルブタモール):短時間・即効性→発作時。LABA(サルメテロール):長時間→長期管理
4 LAMA(チオトロピウム等):M受容体遮断→気管支拡張。COPDの第一選択
5 テオフィリン:PDE阻害→cAMP↑→気管支拡張。治療域が狭い→TDM必要
6 LTRA(モンテルカスト・プランルカスト):LTC₄/LTD₄/LTE₄受容体遮断→気道炎症・攣縮↓
7 オマリズマブ(抗IgE抗体):IgEに結合→肥満細胞からのヒスタミン放出↓→アレルギー性喘息
8 COPDはLAMAが第一選択。ステロイドは喘息合併時のみ追加(COPDには効きにくい)
9 ピルフェニドン(IPF):TGF-β抑制→抗線維化。副作用:光線過敏症
10 ニンテダニブ(IPF):PDGFR・VEGFR・FGFRチロシンキナーゼ阻害→線維化↓。ブレオマイシンは肺毒性のためIPF禁忌

📝 国試過去問チェック

第110回 問67(必須問題)

特発性肺線維症の治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。

1. アベマシクリブ
2. インターフェロン アルファ
3. ゲフィチニブ
4. ピルフェニドン
5. ブレオマイシン

解答と解説を見る

正解:4

4○ ピルフェニドンは抗線維化薬でIPFの治療薬。TGF-βシグナル抑制→線維化↓。
1✗ アベマシクリブはCDK4/6阻害→乳がん治療薬。
2✗ IFN-αは肝炎・悪性腫瘍治療薬。
3✗ ゲフィチニブはEGFR阻害→肺がん(非小細胞)治療薬。
5✗ ブレオマイシンは**肺毒性(肺線維症)**を引き起こす副作用があるため使用不可。

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